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正反対の彼
のぞ🐭
公開日|2022.10.05
更新日|2022.10.05
20歳のときに合コンで出会った彼は、2歳年上の大学生だった。
当時、3年間付き合った彼女にフラれたばかりの彼は、出会いなど求める気はまったくなく、友人に半強制的に連れてこられた感じだった。
長身のスポーツマンでガッチリした体型、なのに声だけやたら甲高くネガティブ全開な彼は、印象には残ったものの、異性としては論外な相手だった。
ただ出身地が同じで、地元の方言で話せることから意気投合、同性のような感覚の友達として付き合うようになった。
失恋で傷心の彼の話を毎日聞いているうち、繊細さや優しさに触れ、こともあろうか彼に惹かれていく自分に気づいたものの、プライドが許さず、彼に自分のことを女として意識させるように仕向け、最終的には彼から告白させて付き合うことになった。
まではよかったものの、素直で優しく大らかで何でもオープン、という自分とは正反対のところに惹かれた彼との交際は大変だった。
たとえば、彼は好きな相手には好きと言えるタイプ。
しかし、私は相手のことが好きであればあるほど、恥ずかしくて好きだとは言えないタイプ。
会いたくなったら会いたいと言ってくる彼に対し、会いたいと思っても会いたいという一言がどう頑張っても言えない私。
思考回路が正反対なため、好き?と聞かれて好きと応えられずに黙ってしまうと、俺のことは好きじゃないんだ…と取られてしまう。
誤解を解こうにも、好きなら好きと言えばいいのに、言えない理由がわからないと返されてしまう。
そんなことを繰り返し、大好きで仕方ない彼から、何を考えてるかわからない、本当に俺のこと好きなのか?という理由でフラれてしまった。
お互いに想い合っているのに、思考回路や伝え方が正反対で上手くいかなかった彼。
人は、自分に持っていないものに惹かれる傾向があるが、正反対すぎても簡単には上手くいかないのだと学んだ恋愛だった。
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