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私を支えてくれた恋愛。彼女の闘病生活。
ヒロシゲ 男性
公開日|2022.11.07
更新日|2022.11.07
私が今も考える恋愛。それは既に目の前、いやこの世界にいない彼女との思い出です。
私と彼女はお互い25歳で知り合い、1年経った頃には結婚を誓っていました。
しかし、家内が咳こみがちで病院に行ったところ、肺がんが宣告されてしまったのです。
それも背骨や腰に転移があり、いつまで生きることができるかわからない。そんな状況でした。
既に紹介済みの彼女の両親からも君には未来があるから今、別れてもらった方が娘のためでもある、と助言があったほど。
しかし、肝心の彼女は若くして病に、それも長く生きられない可能性が高いこともあり、放心状態でした。
将来を誓い合った女性がそんな状態の時、別れを告げることなどできますか?
私は彼女なしでは未来がないと思い、さまざまな治療法を当たり、彼女の様子を見てはすすめてみました。
しかし、彼女は標準治療以外受けないというスタンス。
抗がん剤の影響でやせたり、髪の毛が抜けたり、食欲がないなど以前とは違う姿ですが、私と彼女の間にある関係、感情は何一つかわりません。
むしろ、彼女がどれだけ私の中で大きな存在かを改めて感じてしまうほどでしたから。
彼女も最初は私に支えてもらうことに遠慮がちでしたが、次第に理解をしめし、私に委ねてくれるようになりました。
実質彼女とのこうした寄り添う生活は1年弱続きました。
彼女が辛そうにしている姿、私と会話することで柔和になる姿などを見届けてあげることができました。
あれから10年以上経ちましたが、彼女の姿は私の中ではあの時のままです。
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