キーワードで探す
今でも忘れられないひと。これからも一番好きなひと。
キャラメルボイス 男性
公開日|2023.04.21
更新日|2023.04.21
私は現在結婚をしています。
ですが、以前にも結婚を真剣に考えた女性がいました。
その彼女とは大学生時代のアルバイト先で出会いました。
初めて出会った時とても可愛く、きっと彼氏もいるのだろうと思い、そこまで意識をすることはありませんでした。
また部署も違ったためそこまで接点があるわけでもありませんでした。
私がアルバイトを始めて1年くらいしてから、彼女は短大を卒業して、就職するためにアルバイトを辞めることになりました。
彼女がアルバイトを辞めると聞いてから、なぜだかとても悲しく心がざわつきました。
そのことを先輩に相談したところ、先輩が複数人で遊ぶ機会を設けてくれました。
一緒に遊んだ時に、彼女には彼氏がいないということがわかり、そこからどんどんと意識するようになりました。
その後、私から誘い二人きりで遊ぶようになり、2か月くらいしてから付き合うことになりました。
彼女はとても可愛く、性格も穏やかでおっとりとしていました。
彼女と付き合えることになった時は、私の人生の中で一番と言っても過言ではないほど最高の出来事でした。
現在の妻には大変申し訳ないですが、それは今でも変わることはありません。
私は本当に彼女のことが好きで、将来はきっと彼女と結婚をするのだろうと考えていました。
二人で将来のことをたくさん話しました。
子供は二人ほしいとか、ゆくゆくは二人でカフェをやりたいとか、いろいろなところに旅行にいきたいとか、本当にいろいろなこと話しました。
別れて10年以上たちますが、彼女との思い出は昨日のことのように覚えています。
その後私も大学を卒業をして就職をしました。
私の就職先は同じ県内でしたが、端と端の市町村でした。
そのため遠距離恋愛になってしまいました。
しかし、同じ県内ということもあり、忙しい中お互いに休みを調整して月に数回は必ず会っていました。
お互いの生活リズムが変わったものの、しばらくは変わらない幸せは日々が続きました。
しかしそれは突然でした。
私が就職して一年が経ったある日、社長から私に東京への異動の話がありました。
東京は私が勤めていた場所からとても遠く、異動を受ければ今までのように彼女と会うことは難しくなります。
返事を一週間後に控え、私は異動の話を彼女にしました。
すると彼女の口からは『良かったじゃん、行っておいでよ。期待されてるんだよ。私は大丈夫だから。』という言葉が出てきました。
正直どうしようか悩んでいましたが、彼女からの言葉で決心がつき私は、東京へ異動することになりました。
東京へ行く数日前から、彼女が引越しの準備などを手伝ってくれていました。
そんなやりとりをしていると、結婚生活を少し思い描いている自分がいました。
早く一人前になって彼女と結婚できるように、東京で頑張ろうと決意しました。
東京へ行ってからは、彼女との将来ためだと思えばどんなことも頑張れました。
もちろん仕事が終わってからは、メールや電話など毎日欠かさず、やり取りをしていました。
しかし、そんなある日彼女からいつもとは違う様子の連絡がきました。
とても心がざわつきました。
恐る恐る受け取ったメールを見るとそこには、別れの言葉が。
私は目を疑い、目の前の現実を受け止めることができませんでした。
すぐに電話をかけましたが、彼女の声は今まで聞いていた声ではありませんでした。
少し話をしましたが、彼女の決意は変わりませんでした。
それでもこんな終わり方は嫌だと思い、私は直接会って話をすることにしました。
その週の終わりに私は仕事が終わると夜行バスに乗り、彼女の住む街へ向かいました。
次の日、いよいよ運命の時がやってきました。
彼女が仕事を終えるのを待ち、近くの公園で待ち合わせをしました。
そこで私から、別れる理由について聞きました。
すると遠距離で付き合っているという実感がなくなったということでした。
私はショックで言葉がでませんでした。
なんとか『今までありがとう。体にきをつけてね。』という言葉を絞り出し、彼女の元を後にしました。
その後、宿泊先を探そうと私はその街で一番大きな駅に行きました。
そこではっとしました。なんとその日はクリスマスイヴでした。
まさかこんな日に別れるなんて、自分の人生にしてはドラマみたいだなと思いました。
素泊まりのホテルの一室で、彼女との思い出を思い返して一人寂しく涙を流しました。
もっと読みたい!あなたにおすすめの記事はこちら
ログインをすると利用出来ます
コメントを書く