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アホらしくてやってられねえよ!
Koji
公開日|2022.03.07
更新日|2022.03.07
私が通った学校は超有名なスポーツ強豪校、入部する前から部活の練習がハードなことは聞いて知っていたのだが、実際に入部してみると、聞いていた以上に練習がハードだった。
スポーツ強豪校のため、体力に自信がある者しかいないのだが、それでも入部から1ヶ月もしないういちに、1年生の3分の1は練習に付いていけず退部した。
監督さんらからは「いつ辞めても良いんだぞ、お前の代わりはいくらでもいるから」と常々言われていたのだが、私が部活を辞めなかったのは、なぜなら、同じ部活のマネージャーさんのことが好きだったから。
マネージャーであっても学年が違うと先輩と後輩の間柄、私が好きになったのは3年生のマネージャーであるAさん。
Aさん、「1年生、頑張ってね」
多くの部員がいるため、当初は先輩であるAさんに名前を呼ばれたことはなかったのだが、練習試合で活躍すると、Aさんに名前で呼ばれるようになった。
夏の大会が終わると3年生であるAさんも退部してしまう、そうなると、同じ学校に通っていても会えなくなる。
必死に練習した甲斐があり、私は1年でレギュラー選手に選ばれた。
夏の大会を勝ち抜けば、Aさんといられる時間は長くなる。必死に戦い、夏の大会で優勝することが出来た。
優勝の祝勝会で3年生は一人一人挨拶をする、そこでAさんが話したのは、「部員の多くは大学に進みますが、私は家庭に入ります」
私、「・・・(家庭に入るってどういうこと?)・・・」
Aさん、「知っている人もいると思いますけど、お腹には〇〇コーチの子供がいます」
私、「・・・(どういうこと?)・・・」
〇〇コーチとは、1年生の私達に過酷な練習をさせた張本人。
部員には過酷なことをさせておいて、自分は教え子に手を出していたのだから、堪ったものではない。
あーあ、練習なんてアホらしくてやってられねえよ!Aさんの妊娠を知った私は、翌日、退部届けを〇〇コーチに渡し受理された。
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