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手を繋ぐだけで
chiyo
公開日|2022.06.20
更新日|2022.06.20
社会人になり、職場で出会った私の1つ上の年上の男性とのエピソードです。
彼は、私の片想いの方です。
私はこれまでも学生時代に何人かお付き合いさせていただいた経験はあるのですが、社会人になってピュアな気持ちを与えてくれた彼との時間が私にとっての最高のデートとしてお話させていただきます。
彼は、男女問わず平等に優しく、来る者拒まず去る者は追わずの姿勢で、感受性豊かで、挑戦的な人生経験から広がるお話は周囲の人達を惹きつけて楽しませてしまう、そんな魅力の持ち主です。
さらに、180センチの高身長に加えルックスも柔らかさのなかにもかっこよさがあるイケメンです。
また、良くも悪くも人を信じる、疑わずに接する彼は、もちろん人に裏切られることもありましたが、それでも人を恨むのではなく自分の不甲斐なさに反省をする、心優しい姿に私は尊敬とともにそのような彼を好きになっていました。
しかし、彼には彼を慕う女の子が周りにいる、女の子から誘われる姿をよく目にしていました。
私も好きになってしまったからには、彼のことを考えたり探したりして一喜一憂する日々。
私はあまり、自分に自信がなく、積極的にアプローチできる勇気もなく、遠目から見守ることで自分が傷つかないよう保守的になっていました。
お話できたらとってもラッキーぐらいの気持ちで日々を過ごしていたとき、偶然、仕事から帰るときに職場の最寄り駅で彼と鉢合わせました。
彼から「お疲れさま。」と声をかけてくださり、「夜ご飯はこれから?」と話を続けてくれました。
私が「そうです。」と答えると、「僕もひとりで夜ご飯は寂しいから一緒に食べよう。」とお誘いいただきました。
私はもちろん、「ぜひ!」と二つ折りで返事して、彼がよく訪れるという立ち食い寿司のお店に案内してくれました。
私は、ふたりで話すだけでも隣を歩くだけでもドキドキしていました。
お話もエスコートも慣れている彼の経験値に少し寂しさを感じながらも、楽しくお食事の時間を過ごさせていただきました。
お食事後は、もちろん、お互いの帰路につくためにまた駅へと一緒に歩き始めました。
その時はちょうど秋から冬に季節が移ろう頃で、夜の帰り道は少し寒かったんです。
お互い、「寒いね。」と話しながら歩いていると、彼が「手、貸して。」と片手を差し伸べてきました。
私は疑問と期待とで混乱しつつ、片手を差し出すと、彼はぎゅっと手を繋いでくれて、彼のコートのポケットに繋いだ手を入れてくれました。
もう、私は嬉しさと驚きとでさらに混乱し、ひたすらドキドキしていました。
彼はもちろん、下心もなく、ただ隣に寒がっている女性への気遣いとしての振る舞いなのですが、それを平然とやってのける彼にたくさんのトキメキを貰いました。
手を繋ぐだけで、こんなに幸せで嬉しくてドキドキする、その瞬間を時間を思い出させてくれた彼との私にとってはデートの時間がとても最高なひとときでした。
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