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私は一人じゃない
おかゆちゃん
公開日|2022.04.05
更新日|2022.04.05
私は3人姉妹の長女として生まれた。
次女が結婚をする時も、三女が結婚をする時も「お姉ちゃんゴメンネ」と言われた。
妹達が私に侘びたのは、酪農家である家業を長女である私が一人で継がなくてはならないから。
お盆とお正月には親戚が集まる、20代の頃までは「結婚はしないの?」と聞かれたが、30代後半になってからは私に気を遣って誰も聞いて来なくなった。
聞かれるのも辛いが、聞かれなくなるのも、これまた辛い。
結婚は出来なくても酪農家としては成功し、多くの家畜を飼えるようになった。
酪農家として家畜の出産には多く立ち会ったのだが、自身が40代になると子供を産むことを諦めた。
40代後半になると、妹達は子供が大きくなり、お盆やお正月に来なくなった。
一人で過ごすお正月は寂しいなと思っていると、学生時代に付き合っていた元カレから電話があった。
元カレと別れたのは、私が酪農家になるため、私達が一緒になることに反対した者は、この世にもういない。
元カレから求婚されたが、私は子供の産めない年齢になっており一度は断ったのだが、
元カレ、「子供なら沢山いるじゃない」
熟年のため結婚式に親戚は呼ばなかったが、飼っている家畜達がモーモー、ブヒブヒと私のことを祝福してくれた。
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