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初恋の思い出
こたこた 男性
公開日|2023.05.08
更新日|2023.05.08
小学生の頃、気になる女の子がいました。
あだ名はともちゃんで、警察官のお父さんと専業主婦のお母さんと3人でアパートに暮らしていました。
ともちゃんは足が早くてマラソン大会では一位。図工も上手。
お勉強もできてピアノが弾けて、笑うとエクボができる可愛い女の子でした。
1年生から6年生までずっと同じクラス。
初めはただのクラスメイトでしたが、委員会や班が一緒になると何故か嬉しくて仕方がなかったのを覚えています。
そんなともちゃんがお父さんの仕事の都合で引っ越しをすることになりました。
小学校を卒業するのと同時に、ともちゃんともお別れです。
当時は携帯電話なんてない時代なので、もう連絡をとることはできないし、卒業する前にきちんと気持ちを伝えなくてはと、気は焦るが2人きりになると何故かぎこちなくて、ついに卒業式の日がやってきました。
式の途中に涙を流している女の子がいました。僕は違う意味で涙が出そうになるのをこらえました。
教室に集まってみんなと最後の瞬間を迎えていました。
先生の話が終わり、解散になりました。
女の子は転校するともちゃんの周りに集まって話をしています。
なかなか話ができずにいましたが、教室を出て玄関に向かって歩いていると、ともちゃんが走ってやってきました。
ともちゃんは、中学校は違うけど、こちらの進学校に進学するから、またそこで会おうね。と言ってくれました。
そして握手をして別れました。
それから中学校は必死に勉強しました。
ともちゃんにまた会うためです。
頑張った甲斐があり、無事に合格しました。
ともちゃんはいるだろうか?
ドキドキしてクラスを見回すと、背がだいぶ伸びてはいるが、笑うとエクボがある懐かしい人が、クラスにいるではありませんか!
また会えたね。久しぶりだね。そう言って握手をしてくれました。
僕の高校生活は今、ここから始まる。
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