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先を見る力が無かった告白
Midori 男性
公開日|2022.12.24
更新日|2022.12.24
私は学生時代、同じ相手に3回告白した。
とは言っても短いスパンで連続しての告白ではない。
2年から3年に1度、相手からしたら思い出したようなタイミングでの告白だっただろう。
当時の私は恋愛という感情には鈍感だったが、その人に対してだけは妙に惹かれていた。
2年か3年に1度しか告白しなかったのは、振られても友人として居心地の良い関係を続ける事ができたからだ。
だからといって友人で満足していた訳でもない。
普段は自分から人を誘う事は無く相手もそんな私の性格を知っていた。
だから私が休日に遊びに誘う事にそれなりの意味が有る事は勿論理解してくれていたし、夜更かしして遊ぶ時には気が抜けて『まだ自分の事が好きなのか?』と聞いて来る程だった。
そして私はいつも通りに『そうだ』と答えていた。
情けない事に私は1度目の告白すら振られる事は承知で告白していた。
自分に自信が無いとか、そういうウジウジした理由ではない。
普段の雑談で普通に恋愛の話に成った時に私とは付き合えないと言われていた。
それが恋愛漫画のような遠回しに好きな相手を避ける言動だとしたら可愛らしいと思うがそうではない。
そんな思春期の駆け引きをするような相手ではないと互いに知っている。
もっと根本的な問題だ。
私はその相手をもっと昔に振っているのだ。
ただ告白された当時の自分に恋愛が分からず誰とも付き合う気に成れないという理由で告白を断っているのだ。
私が相手に告白する約1年前、勇気を振り絞って告白してくれた相手をそんな理由で振っている。
好きでも嫌いでもないけど勇気を出してくれた相手に悪いから付き合うという大人で器用な立ち回りができていれば、私はもしかしたら彼女と恋人に成る事ができたのかもしれない。
今は好きでなくても、いずれ好きに成るかもしれない。
私の教訓は、いつ役に立つ教訓なのか未だに分からない。
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