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女の子の気持ちを分からず、幼馴染みのため、お節介に走った僕の苦い恋物語。
れお丸 男性
公開日|2023.01.11
更新日|2023.01.11
中学2年生だった頃のお話。
クラスで1番の人気者だった女の子がいた。めちゃめちゃ可愛いわけでもないが、愛想が良く人懐こい性格から、クラスの多くの男子から好意を寄せられていた女の子だった。
当然、僕も好意を寄せていたがライバルが多く、半ば諦めていた。
ただ、1番の諦め原因は、僕の幼馴染みでサッカー部のキャプテンだった男の子が好意を寄せていることを知っていたから。
何とか、その女の子と幼馴染みのキャプテンを結び付けられないものかと僕は良かれと思い、女の子に近づいた。
日々他愛もない女の子とのやり取りが進む中で僕はここぞとのタイミングで女の子に打ち明けた。
「キャプテンと付き合ってくれないか」と。
すると女の子は、無言で僕の前を去った。
翌日、僕は、その女の子から小さな手紙を手渡された。
そこには、『バカ』とだけ書かれていた。
その時は、何を意味するのか分からずに時が過ぎた。
その後、これまでキャプテンと結び付けるために他愛もないことで女の子と絡んでいた僕は自然と絡むことがなくなった。
そして、さらに数日後、幼馴染みのキャプテンから衝撃の一言を浴びせられた。
「お前が女の子をフッたから、仕方なしに俺と付き合ってくれたよ。お前が余計なお節介をしてくれたお陰でな!」
振った?
仕方なしに?
お節介?
僕はキャプテンと言い争いとなった。
「お節介とは酷いな。僕はお前のためを思って」
「誰が頼んだ。それがお節介なんだよ。あの子はお前のことが好きだったって気付かなかったのか!」
クラスで1番人気だった女の子が僕のことを好きだったとを全く気付かなかった。
今思えば、幼馴染みのキャプテンのため、ただ良かれと思い女の子と他愛のない絡みが、両者を傷つけていたことを後悔した。
そして、数年が経ち社会人となった僕は、あの女の子のことが忘れられず、今度はきちんと告白をした。
すると、
「今さら遅いよ」
とフラレた。
人の気持ちを理解できなかった十代の僕の苦い恋物語は、ここで幕を閉じた。
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