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アプリで知り合い好きになったのは遠距離恋愛の彼女がいる彼。私の相談相手となる驚きの人物とは。
とぬきちゃん🍂
公開日|2022.12.26
更新日|2022.12.26
5年ほど前、私が実際に体験した、マッチングアプリで知り合った人との話です。
当時私は24歳で、会社員の営業として働いていました。
好きな仕事でありましたが、残業が多く、平日休みで、友人と予定を合わせて遊ぶこともできませんでした。
毎日遅くに帰ってきても一人暮らしだったため疲労の中自分で夕飯を準備するしかなく、
深夜にファミレスで一人晩御飯を食べることもありました。
そんな毎日を送っている中、私はいつも寂しく、誰かにそばにいて欲しいという思いでマッチングアプリを始めました。
アプリで知り合う人なので、あまりかっこ良くない人や、訳ありの人、ヤリ目の人も多く、実際にいろんな人と会ってみましたがなかなかピンとくる人はいませんでした。
そんな中、一人だけ、音楽の趣味が合って一緒にいて落ち着く人がいました。
(その人をAとします)
顔はそんなにかっこ良くはありませんでしたが、性格がとても合う人でした。
年は私より3つ上で、大人な感じもしました。
夜、一緒にホテルに泊まることも増え、私たちの体の相性はとても良かったです。
「この人と付き合えたらな」と何度も思いました。
でも、付き合えない理由がありました。
実は、Aには遠距離恋愛をしている彼女がいたのです。
Aに遠距離の彼女がいることは、アプリで知り合った時に聞かされていたので、実際に会う前から知っていました。
だけど、「どうせ遠距離だし、そこまで深入りしなければ問題ないだろう」と思って最初食事に行ったのですが、
そこから本気で彼にハマってしまい、体の関係にまでなるとは思っていなかったのです…。
Aのことを好きになればなるほど後で傷つくのは目に見ていたし
「これ以上好きになる前に、もう会うのはやめよう」
と何度も思いました。
でもAは、3ヵ月後の4月に、仕事を退職し、遠距離の彼女のもとへ引っ越す予定でした。
そのことも、会う前から聞いていました。
Aの彼女が住んでいるのは車で5時間以上はかかる県外でしたので、引っ越してしまう4月以降は、二度とAと会うことはないです。
だからこそ、もう会わない方が良いと分かっていても
「4月まで…4月までの3ヵ月、一緒にいられる時間を楽しめばそれで良い」という想いがでてきて、
なかなかAとお別れすることができませんでした。
そんな葛藤の日々を過ごしている中、私の相談相手となったのは、友達や同僚ではなく、アプリで知り合った男性でした。
この男性をBとします。
Bとは実際に会ったことはなく、やりとりもアプリ上のチャットのみだったのですが、
私の仕事の愚痴や、Aについての惚気や悩み、なんでも聞いてくれて、共感してくれたり、アドバイスもしてくれていました。
Bは、私の気持ちが分かる反面、Aの気持ちも分かると言っていました。
B曰く、Aも私同様さみしがり屋で、その気持ちを埋めている。
彼女がいるけど、私のことも本気で好きでいてくれている。
どうせ4月以降は会えなくなるんだし、お互い好き同士なら、それまで一緒にいて思い出作りをしたら?
そう言っていました。
「Aはなんて都合の良い男なんだ、まったく…」と思いながらも、電話で声を聞いたり実際に会うと、やっぱり断ち切ることはできませんでした。
こんな調子で、Bは、毎日のように私の話を聞いてくれていて、私の、Bに対しての信頼も高まっていました。
次第に私は、「Bと会いたい。Bがどんな人か知りない」と思うようになりました。
だけど、何度提案してもBは私と会ってくれませんでした。
Bは22歳の男の子で私より年下で、「俺は年上には興味がない。だから会わない。でも話を聞くのは好きだから連絡を取っている」と言っていました。
興味がないのに私と連絡を取り続けるなんて不思議だな、とその時は思っていました。
その後、私とAとの関係がしばらく続きましたが、日々の葛藤の末次第に疲れていった私の心も限界になり、
結局私とAは2月ごろにお別れをしました。
「これで良かったんだ」と思っていても、夜、一人さみしい時間が訪れると、またAに連絡して会いに行ってしまいそうになっていました。
そんなときは、すぐさまアプリチャットでBに連絡をし、色んな話をして、気を紛らわせてくれました。
だけど、数日後、私は恐ろしい事実を知ってしまったのです。
なんと、先日お別れしたAと、チャットで連絡を取り合っていたBは、同一人物だったのです。
それに気が付いたのは、私がBと連絡を取り合っているとき、私とAにしか知りえないことをBが言ったからです。
実は、以前からBとチャットしているとき「おかしいな、こんな話Bにもしたかな?」と疑問に思うことは何度かあったのですが、それはずっと気のせいだと思っていました。
Bとは相当の量チャットで会話していたし、Bは記憶力が良いだけで私がBに話したことを忘れてしまっているだけだ、と思いました。
だけど、今回は決定的でした。
私は恐る恐る、「その話を知っているのは私とAだけのはずだけど、なんでBが知っているの?まさかあなたAなの?」と聞いてみました。
Bからは「前に言ってたよ」と返信がありましたが、私はもうBのことが信用できず、それ以降返事をしませんでした。
すると次の日、Bのアカウントは消され、トークの履歴も消え、連絡をとることもできなくなりました。
私は、これまでBと話してきたことを思い返していました。
なんでBが、Aの気持ちを手に取るように理解し私に話していたのか、どうして私と会おうとしなかったのか、Bからもらうアドバイスはなぜいつも的確だったのか…
全ての辻褄が合いました。
Bはきっと、私の惚気や愚痴、悩みを聞いて、楽しんでいたんだと思いました。
「B、いやAは、一体どんな気持ちで私と会っていたの…?楽しかった時間は噓だったの?私のこと、好きじゃなかったの?」
色んなことが、頭の中をぐるぐると回り、整理できずにいました。
私は、怒りというよりも、ただただ虚しくなって、呆然としてしまい、気づいたら泣いていました。
しばらくは恋愛をする気にもなれず、人間不信にもなり、アプリを使うのもやめ、元の、仕事ばかりの毎日に戻っていきました。
あれから数年が経ち、私には友人の趣味のつながりで知り合った彼氏ができ、去年その彼と結婚しました。
来年の春には子供も産まれる予定です。
あの頃自分が体験した出来事について、
私とAはもちろんその後会っていないし、SNSでも一切つながりがなく、私とAが繋がっていた痕跡が全く残っていないため、
本当に起きた出来事なのかも分からなくなる時がありますが(笑)
だけど、今まで経験した恋愛体験で、最も信じられない経験をしたと、思っています。
これからは、旦那と子供と幸せな家庭を築いていって、きっと、あの頃の出来事もどんどん忘れていくのかな、と思っています。
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