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最後のパパ活──「ラブアン」でコロナ禍中に出会った新垣結衣似の彼女
ウラノけいすけ 男性
公開日|2024.04.17
更新日|2024.04.22
「六本木のショークラブに行きたいです!」
恵比寿の和食ダイニングで、彼女は言った。もうだいぶ、表情が砕けてきたし、目に力が出てきた。
やっぱり元気な方が、女性はきれい。そう思った。
彼女に最初に会ったのは、コロナ禍中の2021年12月。
SNSで話題だったパパ活向けのマッチングアプリ「ラブアン(Love&)」を試しにダウンロードし、何気なく女性の一覧を見たところ、彼女のPR動画に目が留まった。
このアプリは写真だけでなく、動画もupできる。当時は後発だったが、人気急上昇中で気になっていた。今ではいわゆる「パパ活アプリ」のなかでトップになっている。
彼女のPR動画は、他の女性が TikTok みたいな可愛い動画を up しているなかで、「仕事か!」と思うほど真面目な自己紹介になっていて異彩を放っていた。
◆丁寧で「弱気」な優由さん
彼女の名前は優由(ゆゆ)さん、27歳。
顔はマスクをしているから分からなかったが、目が優しくて、瞳がきれいだった。それに、細身ですらりとした美人体型。
彼女のページを開いてみると、自己紹介文も他の女性と違っていた。長文でものすごく丁寧。謙虚を通り越し、弱気すぎるくらい。
はじめまして。閲覧いただきありがとうございます。初心者です。
余裕のある素敵な男性に色々教えてもらいたくて登録しました。
一緒にいる時間は楽しんでもらえたり癒されてもらえたりするように、精一杯、頑張りたいと思います。
昨年、地方から東京に出てきました。先日まで正社員として働いておりましたが、会社側の都合でクビになってしまったこの頃です……。
就職先を探している最中になりますので、比較的お時間は合わせられるかと思います。
一緒に楽しい時間を共有できる素敵な男性に出会えたら幸せです。
至らない点も多くあると思いますが、少しでも興味を持っていただけたらうれしいです。
お会いしたときにがっかりされると悲しいので、写真は薄化粧・無加工です。かわいくなかったらごめんなさい。
それが、「仕事をクビになって……」と書くなんて。それを書かざるを得ないほど、弱っているのだろうか。同情を引く「手」かもしれないが、なんとなくそんな風には思えなかった。
パパ活は、正直飽きていたのだが、この手のタイプの女性には会ったことがない。特に期待せず、会ってみることにしよう……と思った。
◆マスクを取ると……
「いいね」を送ると、翌日にはマッチングした。彼女からは、すぐに丁寧なメッセージが送られてきた。そのあと、待ち合わせの設定に進むが、そのすべてのやりとりが丁寧すぎた。会ってみないとどうなるか分からないのに、いちいちこんなメッセージを書いていたら大変である。そんなところからも、彼女の損しやすそうな性格がうかがえた。
初回の待ち合わせは、新宿三丁目のブルックリンパーラー。名門ジャズクラブ、ブルーノートの運営会社がプロデュースしたカフェである。
ブルックリンパーラー新宿(https://brooklynparlor.co.jp/shinjuku/)より
ニューヨークスタイルのカフェで、お酒、ソフトドリンク、軽食、スイーツなどひと通り揃っていて、どれも美味しい。特に、ハンバーガーは絶品。おしゃれだが、気軽感があって、顔合わせにはちょうどいい。
当日は、約束の時間の15分ほど前に、新宿三丁目駅の待ち合わせ場所に行った。すると、もうすでに彼女が不安そうな顔をして立っている。アプリの写真よりもおしゃれな格好をしていたが、やはりどこか弱々しい。
「ゆゆさんですか、けいすけです。今日はよろしくお願いします」
そう言うと、彼女は「あ、ゆゆです。こちらこそ、よろしくお願いします」と、ぎこちなく頭を下げる。おどおどしている様子が少しかわいい。マスクを取ってみなければ分からないが、細身で背が高く、アプリの動画や写真より美人な印象を受けた。
店に行くまで、また店のなかでも、彼女はしばらくアワアワしていた。
最初の乾杯のとき、互いにマスクを外す。
すると、驚いた。すごく美人である。
新垣結衣にそっくり。少し似ているとかのレベルではない。
こんな美人が、なぜパパ活なんかする羽目になったのか。いや、それより何でこんなに自信なさげにオドオドしているのか──。
試しにちょっと会ってみる程度の気持ちだった僕は、かなり彼女に興味が湧いた。
◆彼女の上京物語
店に入り、クラフトビールとキールで乾杯。僕は、彼女の緊張をほぐすようにたくさん話す。彼女も緊張するなか、精一杯に受け答えするが、なかなかぎこちなさが抜けない。それに、相変わらず丁寧すぎ、弱々している。
悪いやつなら、つけこもうと思ってしまうかもしれない。
やっと、自然に笑ってくれるようになったのは、店に入って40分ほど経ったあたりから。約束の時間の半分以上を過ぎたが、ようやく少し打ち解けてくれたようで、うれしかった。
彼女は、長野県出身。専門学校卒業後、ずっと地元のゴルフ関連会社で働いていたが、やはり地方は景気が悪く、また一度は東京で働いてみたいという思いがあって上京したらしい。
「本当は大学、それも東京の大学に行きたかったんですけど、親は大学なんか行かなくていいって、進学先を地元の専門学校に決められちゃったんです。それがずっと心残りで……」
しかし、就職先が決まり、ようやく念願の東京に来たと思ったら、すぐにコロナ禍が襲う。
しかも、彼女はその職場が合わず、散々だったそうだ。上司や先輩には意地悪をされ続け、そのうえとうとうクビになったということだった。
「コロナ禍で売り上げが落ちたということもあったんですけど、とにかく上司や先輩と折り合いが悪くて……。最後なんて、クビになって辞めるのに、みんなの前で挨拶されられたんですよ……。ひどいですよね……」
こんなに優しそうでいい子なのに、そんな目に合うなんてかわいそう。人間関係でも付け込まれやすいタイプなのかもしれない。本人曰く「自分が頑固だから、それも悪かったかも」とのことである。頑固には思えないが、要領は良くなさそう。話した感じでは、受け答えが論理的なので頭は良さそうに思えたが、「空気を読んで丁度よくする」ということが苦手のような感じも受けた。そのうえ、考えすぎるタイプであるようだった。
「今、職安で仕事を探しているんですが、なかなか見つからなくて……」
こんな美人が職安で仕事を探すなんて、驚いてしまった。新垣結衣が職安にいる姿を想像してほしい。
公共施設の解説ブログ「パブリログ」(https://www.homemate-research.com/bc186/publilog/74/)より
若くてちゃんとしているのに、職安でも仕事が見つからないなんてことがあるのかと思うが、面接に行っても落ちてしまうとのことだった。いろいろなボタンをすごく掛け違えているように思えて、もどかしかった。もっと上手に生きる方法が、彼女ならあるだろうに……。
久々のパパ活だったが、今までとは一味違った経験になった。
約束の1時間を少し過ぎ、「次はご飯を」と約束して、別れた。
帰りの電車のなかでふとスマホを見てみると、彼女からは長文の丁寧すぎるLINEが届いていた。苦笑いしつつも、ちょっとうれしかった。
◆2人を分けたものは何?
僕が繁忙期だったせいで、次回は1か月ほど空いてしまった。彼女が「和食を食べたい」と言うので、恵比寿の和食ダイニング、十番右京に行った。本店が麻布十番にある若者に人気の店。彼女は東京をあまり知らないというから、こんな今どきな店がちょうどよいだろう。
東京カレンダー(https://tokyo-calendar.jp/article/10687?photo=1700321)より
1か月ぶりに見る彼女は、前よりもずっと元気になっていた。まだ職は見つかっていなかったが、前職のつらい経験を吹っ切ることができたようだ。前よりもずっと砕けてくれて、軽口も言うようになり、楽しい食事になった。
元気になったせいか、彼女は前回よりさらに美人に見えた。
優しい雰囲気と丁寧さは変わらないが、芯の強さがうかがえた。これが、前職の上司や先輩の癇に障ったのかもしれない。
砕けた彼女は、決して、まじめ一本な子ではなかった。
「ラウンジの体験アルバイトをしてみたんですけど、やっぱり合わなくて……。お客さんが喜んでくださっているか気になっちゃうし、嫌なことを言われたりすると、すぐに真に受けてしゃべれなくなっちゃって……」
「パパ活では、あれから数人の男性に会いましたけど、続かなかったです。1回、六本木のレストラン貸し切りのパーティーに呼ばれましたが、何をしてよいか分からなくて、途中で帰って来ちゃいました。東京って、あんなパーティーがあるんですね」
「職が見つからないから、もしかすると、長野の実家に戻らざるを得ないかも。本当は戻りたくないんですけど。何にもないし。まだ全然、東京知らないんです。ずっとコロナだったから。もっといろいろ行きたかったです」
新垣結衣さんのことはよく知らない。
けれど、女優にしては少し内向的で、まじめで、決して要領のよい女性ではないと聞く。そのうえで、芯が強そうな女性に思える。
彼女は顔だけでなく、性格も新垣結衣さんに似ているようだった。
ならば、片方は大女優。片方は職安で職が見つからず、実家に帰らざるを得ないかもしれない瀬戸際にいる。
2人を大きく分けたものはなんだろう。そんなことを思った。
「今一番、どこに行きたい?」と聞くと、彼女は迷わず「タントラ!!」と答えた。
タントラ東京は、若い女性やインバウンド客にも人気の、六本木の高級ショークラブだ。花魁ショーやバーレスク、本格的なポールダンスなども楽しめて、外国人観光客に人気の六本木ナイトスポットで度々1位になっている。
タントラ東京(https://tantra-tokyo.com/ja/)より
これぞ東京という六本木で、キラキラした華やかな女性たちがセクシーなショーを披露する、夢の場所。たくさんのチップが舞い、VIPルームでは毎晩、セレブがどんちゃん騒ぎ。彼女が憧れた東京が凝縮された場所なのか。
しかし六本木には他にも人気のショークラブがあるなかで、あえて本物志向のタントラを選ぶところが彼女らしいとも思った。
「いいよ。今後、行こう!」
しかしこの後すぐ、東京に「まん延防止等重点措置」が発令され、ナイト系のお店はおろか飲食店も軒並み営業中止となってしまい、彼女と会えないまま時が過ぎた。そして2回目のデートから数か月後、彼女から「長野に戻りました」と写真付きのLINEが送られてきた。
彼女は現在も生活の拠点を長野に置いたままだが、1か月に一度、東京に呼んでデートを重ねている。彼女が東京にいた時には体験できなかった、東京のキラキラスポットにいくつも連れて行った。次回は原宿の新施設ハラカドに行く予定。ほとんど新垣結衣そのままの彼女との、こんなデートがとても楽しい。
結婚願望が強い彼女だが、本当かどうかは知らないけど、まだ彼氏はできていないそうだ。この関係がいつまで続くか分からないが、今のところ彼女で十分。一応、最後のパパ活にするつもり。ラブアンのアプリは残したままだけど笑
※出典のない画像は「写真AC」「イラストAC」のフリー素材です。
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今回の記事でライターのウラノ氏が使っていたマッチングサービス「ラブアン」の情報はこちら→
■Love&(ラブアン)サービス概要
サービスURL:https://lovean.jp/
公式youtube:https://www.youtube.com/@Love-sx9hi
公式X:https://twitter.com/loveandjp
価格:女性 無料
男性 ゴールド会員:月額5,980円 プラチナ会員:17,800円
※会員グレードによってご利用いただけるサービス内容に差がございます。
※割引料金が適用される、お得な3ヶ月プラン・12ヶ月プランもございます。
※本サービスは18歳以上の方のみご利用いただけます。
■お知らせ
マッチングサービス「Love&(ラブアン)」は2024年4月で5周年を迎えました!
2024年4月22日~5月15日まで、5周年を記念したキャンペーン実施中です。
毎年実施しています「ラブアンあるある川柳コンテスト」では、男女の赤裸々な本音が垣間見え、毎回大人気です。
詳細はサービス内でご確認ください。
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