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占いアンチの私が、電話占いに潜入してみた
ゆう 女性
公開日|2024.02.05
更新日|2024.02.05
電話占いに対して圧倒的な不信感や否定的な感情を持っていた私が、電話占いを体験してみた。
「占いなんて誰にでも当てはまることを適当に言って、素直な人たちを洗脳する宗教的なものでしょ」と思っていた私が、なぜ電話占いを体験することになったのか、その結果どうだったのか、忖度ゼロで書いていく。
圧倒的占いアンチの私が電話占いを体験した経緯
お母さんの腹から出てきて24年、私は「占い」というものに対して懐疑的であり、信じられない対象として考えてきた。
横浜中華街で手相占いも、当たると話題の占いも、しいたけ占いも、ゲッターズ飯田も、ぜんぶバカバカしく思っていたし、
どこか鼻で笑っていた。
1月1日に行う初詣でさえも、手を合わせると同時に神に向かって
(これは家族に連れてこられただけで、今こうして手を合わせているのは単なるスタンスであり、君に頼らなくたって私は私の力で道を切り開く予定だから、とりあえず邪魔だけはしないで。)
と言うような捻くれた人間であり、
そんな「初詣」に対抗するために、1月1日を「発毛day」としてイベントを開催しようかと思ったことがあるほどであり、
とにかく「占い」や「神」や「信仰」を全くと言っていいほど、信じていない(信じることができない)のである。
そんな私に、一件のご依頼が舞い込んだ。
「電話占いの体験レポートを書いてみませんか」
私は2秒考えて、ニヤリとして、
「忖度なしで書いて良いなら良いですよ(ボロカスに否定してやろっと)。現状、占いに対してマイナスの感情しか持っていませんし、実際に受けてみてやっぱりアホくさいと思ったら、アホくさいのでやめた方が良い!と書きます。それでも大丈夫ですか?」
と回答したところ、「それでも構わない」と想定外の回答をいただいたので、アンチ占い男が電話占いを体験してレポートを書く、というカオスイベントが発生した。
ちなみに、これまでも「電話占いの体験レポートを書いて欲しい」というようなご依頼はあったのだが、
興味がなかったので断ってきたし、なんなら返信すらしてこなかった。
ではなぜ今回、強きな条件を提示した上でとはいえ、前向きに話を進めようとしたのか。
それは、
"私が2ヶ月前に彼氏に振られたから"
に他ならない。
圧倒的に個人的な理由であり、公私混同の鏡なのである。
というわけで、以下、電話占い体験レポートだ。
電話占い処女の卒業
まずは『シエロ』という電話占いサイトへの登録をした。
私は普段スマホよりパソコンを使っている方が長いので、パソコンで登録しようと思ったが、スマートフォンでしか登録できなかった。
また、ガラケーでの登録もできないようなので、スマホが必須であることは要注意だ。
2023年6月22日12:00、私は、24年と5ヶ月間守ってきた電話占い処女を卒業することになった。
目の前に置いてあるスマホの着信音が鳴る。
着信元は福島で、0248から始まる知らない番号…。
(占い師から電話が来た!?)
「はい、もしもし!」
元気いっぱいに出ると、それは紛れもなく自動音声だった。
自動音声の内容は、
(これから電話占いが始まるよ!サイトから占い師に電話を掛けてね!)
的な内容だった。
初めて電話占いをする人は確実に(占い師から電話が来た!?)と思って、騙されるのでぜひ覚えておいて欲しい。
(なんならこの小さな日陰の声がシエロのお偉いさんに届き、「シエロお客様サービス向上戦略会議」的なものの議題に挙げていただければと思う。
まあ、そんなワンドッキリを経て、改めてサイトから占い師に電話を掛けた。
「もしもし、シエロの妃愛(ヒヨリ)と申します」
まるで魔力!これが電話占い師の力なのか…?
ーー私は思考が完全に止まり「ファッ?」と言った。
となるのはおよそ17行後なので、このまま読みすすめていただければと思う。
今回私を担当してくださった占い師さんは、妃愛(ヒヨリ)という方だった。
紹介文で「某占いサイトの中でもTOP3に入る実力…」なんてことが書いてあったので、きっとすごい方なのだろう。
占い師のさんとの電話がスタートするとまず最初に、
・今日聞きたいこと
・生年月日
を聞かれる。
急に「今日聞きたいことは何ですか?」と聞かれると、アワアワしてしまう人も多いのではないだろうか。
だが問題ない。
地元では「事前リサーチのゆう」と呼ばれていたくらいなので、そんなものは事前に準備してある。
「電話占い 準備」で検索して、上から順に10記事分読んだので、舐めるなよ?
私は、「今日聞きたいこと」として、
・恋愛のことと今後の人生のことをざっくばらんに
・恋愛を捨てて仕事に没頭するという選択は合っているか
そして、生年月日、とても緊張していることを伝えた。
すると占い師さんが、
「ゆうさん、本当はあんまり悩んでいないよね?(笑)」と言ってきた。
ーー私は思考が完全に止まり「ファッ?」と言った。
そうである。そうなのである。
確かに、2ヶ月前私は彼氏に振られた。
悩んだよ。泣いたよ。
でももう2ヶ月も経った。
地元では「切り替えのゆう」と呼ばれていたくらいなので、
当然気持ちを切り替え(たはず)、仕事に20代の全てを注ぐぞという決意を強く固めたので、そこまで悩んでいる状態ではなかったのである。
「どうして…分かったんですか…?」
時効を3日後に控えた犯人が捕まっちゃった時に言うような口調で聞いてみると、
「霊感とカードでそう出てるんだよねえ」と占い師さん。
私は、若干、鼻で笑った。
「悩んでいないよね?」というのは、悩んでいる人にとっては怒りの沸点に一気に到達するような質問なので、占い師さんの常套手段である『誰にでも当てはまること』を言っているわけではない。
ではなぜ「あまり悩んでいない」と見抜かれたのだろうか。
・私の口調があっけらかんとしていたから
・悩んでいる人とは思えないくらいのテンションの高さだったから
・「恋愛を捨てて仕事に没頭するという選択は合っているか」という発言が、悩んでなさそうだから
こんな感じの答えが返ってくるのかなと考えていたところに、
「霊感とカードでそう出てるんだよねえ」
と言われたので、
若干、鼻で笑ってしまった。
(ああ私はまだ占いに対して、懐疑的なんだな)
と思うと同時に、"若干"しか鼻で笑えなかったことで、
まだ数分しか喋っていないのに、心情を当てた占い師さんに対して畏怖の念を抱いた。
電話占い師ってモテるんだろうな
私の相談内容なんてあまりにも個人的過ぎて誰の役にも立たないと思うが、一応いくつか以下に羅列する。(この後が本題なので、興味がない方は音速で飛ばして良い)
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私にはどんなパートナーが合っていますか?
占い師さんの回答:年下で、どんなことも面白がれる子で、ゆうくんと共通点の多い子。元カレと相性が良い"みたいよ"。
私の気持ち:元カレと相性が良いっていうのは賛成!でも、どんなことでも面白がれないし、共通点もほとんどないところが最高だったんだよなあ。
結婚は向いてないと思うんだけどどう思いますか?
占い師さんの回答:支えてくれるパートナーがいることでもっと頑張れるって出てるから、「自分は絶対結婚しないだ」なんて言わずインスピレーションに任せて進んで良い"みたいよ"。2024年には元カレと結婚の機会、2027年には元カレじゃない誰かと結婚の機会が出てるね。
私の気持ち:わお!なるほど!今そう言われちゃったことで、是が非でも意識しちゃうじゃんね。
仕事に没頭する選択は良きですか?
占い師さんの回答:その選択は良き"みたいよ"。でも男の子と遊ぶの好きでしょ?月に2回くらい男の子と遊ぶ時間があった方が良いみたい。
私の気持ち:好きです!男遊び、大好きです!分かりました先生!月に2回は必男と遊ぶようにします!一生ついていきます!先生!
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電話占いがスタートして30分くらい経過したころ、
私が年上の既婚男性好きということを差し引いても
(この占い師さんモテそうだな)と思っていた。
話していて楽しいなと思っていた。
その理由を言語化していく。
まず占い師さんが、私のことを好きになっていたことが理由だ。
?
?で頭がいっぱいになっていると思うので解説すると、
「相手に好きになってもらうために、相手のことを好きになる」のだ。
『好意の返報性』というもので、人は相手から好意を受け取ると同程度の好意を返したくなるらしいのである。
占い師さんのそれは、顔の見えない電話越しでさえ伝わるくらいのモノであり、
(あなたに興味関心、ひいては好意があります)
ということがひしひしと伝わってくる。
私がいうことに対して否定はせず、理解しようとしてくれる。
(ゆうさんは私にとって重要な人ですよー!)という感じで喋ってくれる。
アメリカの思想家ジョン・デューイは「人間の最も強い衝動は、重要な人物になりたいという欲求だ」と言ったように、
デール・カーネギーが著書『人を動かす』で「人をうまく動かす唯一の方法は、相手の重要な人間として扱われたいという欲求を満たすことだ」と言ったように、
占い師さんは私を圧倒的な重要人物として取り扱ってくれるのである。
将来について私が話した時、
「これまで千何百人と見てきたけど、そこまで明確に目的を持っている人はいないよ!すごいね本当!お世辞抜きに。」
と占い師さんが言うのである。
話していると、お母さんの母乳に無我夢中だったあの頃くらいの心地よさを感じるのだ。
相手から信頼や好意を得るために、
・相手に興味関心、好意を寄せる
・相手を重要人物として扱う
上記は女性が男性を落とすテクニックとしても出回っているが、
連戦連敗を重ねる女性と占い師さんとでは、「自然さ」が違う。
占い師さんは「自然」で、連戦連敗ガールは「不自然」すぎるのである。
「不自然」すぎるが故に、「思ってもないことを口にしてるな」「こいつ嘘ついてんな」というのを男性側に嗅ぎ取られるのだ。
という話はいま関係なくない?
とかく、占い師さんは圧倒的「自然」に興味関心、好意を持ち、重要な人物として取り扱ってくれるのだ。
もうね、白状するけど、途中から楽しくなってきたんだわ。
「占い体験ということで、20分程度でお願いします」
と言われてる中、もう40分以上話しちゃってるんだわ。
自分のことをもっと話して、占い師さんはどんなことを言ってくれるのかって気になっちゃってんだわ。信頼しちゃってんだわ。
ああ、こんな風に電話で思わせてくる占い師さんは、モテるんだろうな、と。
電話占い前と電話占い後の、「占い」への考え方の変化
48分の電話占い体験が終わった。
電話占い前、
"「占い」というもの対して懐疑的であり、信じられない対象"
と考えていた私の「占い」への考え方はどう変わったか。
結論、あまり変わっていない。
やっぱり霊感だとか、カードだとか言われると、私は若干鼻で笑ってしまうだろう。
そりゃあ24年の凝り固まった考えは簡単には変わらない。
これは紛れも無い真実だし、嘘偽りないレポートである。
だが、
「占いなんて誰にでも当てはまることを適当に言って、素直な人たちを洗脳する宗教的なものでしょ」
という発言に対しては、100m先から全力ダッシュしてきてスライディング土下座をしなければならない。
すみませんでした!
占い師さんは適当なことを言うなんてことはなかったし、相当コミュニケーションを勉強しているのだと思われる。
宗教的というよりも科学的であり、
「科学的」なんていうと占い師さんとかから怒られるかも知れないんだけど、
あれだけ電話越しに人を楽しませられるのは鍛錬を積んでいるのだなあと。
まとめると、
私は「占い」という事柄に対しては疑念を抱いたままであるが、「占い師さん」にはかなり陶酔することになった。
「占い」≒「胡散臭い」と壁を張った私に対して、壁の張られていない裏側に回り込み、まんまと責められた、いやハグされた感じである。
悩み事がなくても占い師さんに相談をしたがる人の気持ちが分かった。
占い師さんの友達が欲しいな。
今後、電話占いをするかもしれないキミへ
ここからは、キミが電話占いが気になっているなら参考にしてほしい。
まず、電話占いは楽しい。これはたぶん絶対楽しい。
気の知れた友達や家族に相談するのとはまた違った良さがある。
占いさんはキミの友達や家族以上にもっとコミュニケーションのプロで、相談に乗るプロだから、
電話が終わった後は、頭がクリーンになっていて、何となくやる気に溢れると思う。
ただ占い師さんの仕事は、あくまで悩みを聞くことでキミの頭をスッキリさせたり、
悩みを和らげたり、悩みを解決するための助言だと心得た方が良い。
実際に行動するのはキミであり、行動するか決めるのもキミ自身である。
私も占い師さんに「元カノに連絡してみたら良いみたいよ」と言われたが、あくまで助言として受け取っている。
その助言を実行することによって、
・どんな影響が生まれそうか
・メリットは何か、デメリットは何か
こんなことを考えて、実行するべきかどうかを自分で考える必要がある。
まあ、これは私の感覚だから、占い師さんに言われた通りに行動するっていうのもありだとは思うんだけどね。
行動を起こすことによって引き起こる責任の所在は、自分自身にあるということは忘れないで欲しい。
あと、私が予定時間を30分ほどオーバーしたように、キミも楽しくてつい相談時間が長引く可能性がある。
電話占いは時間ごとに料金が発生するシステムだから、ここはシビアにいくべきだろう。
電話占いという性質上、相手の表情を掴めないのが原因だと思うのだが、
具体例やエピソードなどを多用して説明してくれるため、そこで時間が大きくとられる印象を受けた。
もう少し詳しく聞きたい時には嬉しいのだが、次の相談に移りたいときは、
声色で分かった感を出したり、思い切って会話の流れを切る勇気を持つべきだ。
時間を無駄にしないために、相談したいことはあらかじめまとめておくこともおすすめする。
以上、電話占いに潜入した体験レポートである。
とりあえず、占い師さんがフルコミの営業をしたら年収1億は余裕だろうな。
おまけ「なぜ占い師さんの言葉って信用しちゃうんだろう」
懐疑的な私であっても、占い師さんの発する言葉はなぜか信じられるんだよなあと思う理由が気になったので、徹夜で考えてみた。
以下、答えだ。
占い師さんって「〜みたいよ」って第三者が言ってるみたいに喋ってくるんだけど、
それは「カードや霊感で出ている」ということなんだろうけど、
第三者が言っているようにすることで、妙に信憑性が高まるんだよね。
ほら、直接褒められるよりも「〇〇さんがあなたのことを、本当に仕事ができる優秀な人で助かっているって言ってたよ」って言われた方が信用できるじゃん。
あんな感じ。
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