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男と女と Yahoo!知恵袋
塩すずめちゃん
公開日|2022.07.30
更新日|2022.07.30
中華料理屋のバイト仲間だったトミーはその日、
『バイトに向かう電車で彦摩呂を見かけ、写真を撮ってもらおうと思ったけど満員だった
ので断念し出勤したら彦摩呂が来店していた』というエピソードを
同棲する彼氏に1秒も早く披露したくて、退勤までずっとソワソワしていた。
勤務時間が終了するとトミーはまかないも待たずにお店を飛び出し
電車で、バスで、念入りに話の構成を練りながら帰宅した。
自宅につくとソファでくつろぐ彼氏の元に飛び込み、
帰り道でブラッシュアップしたエピソードを早速おろした。
しかし話のクライマックス、“2度目の彦摩呂登場“にさしかかろうとしたその時、
彼氏が「あ、やべっ!追い焚き忘れてた!」と部屋を飛び出した。
「ごめんごめん、で、なんだっけ?」 彼氏が戻ってきた時にはもうすでにトミーは荷物をまとめ始めていた。
「私はこの話でお前を笑わせたいがために、今日1日何も手につかなかったのに」
「話の途中に、大事な用事思い出すことなんか誰にでもあるだろ、怒りすぎ」
「追い焚きなんて、話し終わるまで待てるだろ」
「そんなに大事な話なら最初にそう言ってよ」
なぜそんなに怒っているのか理解できない彼氏を放置してトミーはそのまま家出。
ネットカフェから『Yahoo!知恵袋』に事の顛末を投稿した。
6人中5人、彼氏が悪いというコメントがつき、その結果を彼氏に送りつけた。
「痴話喧嘩に Yahoo!知恵袋を持ち込むのはキモい」と彼氏は逆上した。
この事件が関係あったのかなかったのか、トミーと彼氏は数ヶ月後に別れた。
彦摩呂を見るたびにトミーを思い出す。
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