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最後まで嫌いになれなかった大好きな彼
しぃたん
公開日|2022.03.15
更新日|2022.03.15
中学の同窓会で共通の友人を通して親しくなり、付き合うことになりました。
遠距離でしたが2ヶ月に1度のペースで会い、喧嘩することもほとんどなく約3年くらい経ったとき、
ちょうど私が30歳になったときに、同棲を始めました。
ほぼ結婚前提での同棲で、その期間も仲良く楽しく過ごしていました。
同棲が1年経ち、彼が私の両親に結婚の挨拶に行くことになりました。
私の父親に会い挨拶も終わり、これから順調に結婚に向けて話が進んでいくと思っていたら、彼から今日の挨拶の話しを両親に話したら、怒っていると言われました。
理由は「会ったのは父親だけで、家でなく近くの喫茶店で、父親の返答が考えておきます。」だったからでした。
私の母親は、人に会うことが苦手です。家に人が来ることはほとんどありませんでした。
出掛けることもほとんどありません。
そういった理由を話しても、彼の両親は納得しませんでした。
3ヶ月ほどお互いの両親も含めていろいろ話し合いましたが前に進むことはなく、彼自身も周りに祝福されて結婚したいという考で、すぐに結婚することは出来そうにありませんでした。
その間も2人で潮干狩りに行ったりお花見に行ったり2人では仲良く過ごせていましたが、私は夜に寝ることが出来なくなったり、食べることを忘れたり、心は限界でした。
ある日私は大泣きをしながら、頭で考えました。
「これ以上この人のそばにいても、結婚はできないだろう。別れて他の人を探した方がいい。」
私は大好きな彼と別れることを決めましたが、最後の決意が出来ません。
既成事実があれば決意出来ると考え、私は知人2人に「彼と別れました。」とメールを送りました。
なんとか半分くらい決意することが出来ました。
しかし仕事の都合で、実家に帰ることは出来ません。
3週間ほど同棲している家で彼と過ごし、引っ越し先は1人で探しました。
その間はなんとか楽しく過ごしていました。
しかし引っ越し当日、荷物を全部片付けることが出来たとき、悲しみがこみ上げてきました。
彼に抱きつき、彼も私を抱きしめてくれました。彼の目も赤くなっていました。
すぐに気持ちを立て直し、新しい家に荷物を運び晩ご飯を一緒に食べました。
ついに最後のお別れです。
たぶん彼は離れて住むだけで、私から連絡はくるだろうと考えていたと思います。
しかし、私は彼の性格を考えると彼から連絡は来ないだろうと思っていたので、これが彼と一緒に過ごす最後と考えていました。
新しい家まで向かう車の中で、あと少しで終わりだ。もうすぐで着いてしまう。
どうしよう。会わないと決めていても、辛くて苦しい道のりでした。
ついに着いてしまいました。涙があふれ出ました。
止めれません。
なんとか、なんとか頑張って、車から降りました。
最後なのに私は何も話すことが出来ませんでした。
部屋の中に入り、ずっと泣き続けました。最後まで彼を嫌いになれませんでした。
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