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先輩の男性を好きになった男性の話
syunpipipi
公開日|2023.01.27
更新日|2023.01.27
最近のテレビドラマでは、同性愛、主に男性の恋愛が普通に放送されている。
現在20代前後の人の同性愛に対する意識も、変化しているのだろう。
しかし、男性である私が、ある男性に対して恋愛感情をもったバブル時代は、男性同士の恋愛はダブー視されていた。
私は当時21歳。
相手は、同じ大学のサークルの先輩の男性だった。
最初に出会った時、私は彼に対して恋愛感情というか性的な感情をもってしまった。
女性を愛せないということではない。
高校2年の時、彼女ができて、交際していた。
大学に入ってからも、しばらく付き合いはあった。
性的な関係もあった。
ところが、私はサークルの先輩である隆司を好きになった。
隆司は、中学の頃から硬式テニス部に所属して、県大会にも出たことがあると話していた。
隆司は、幼い時から病弱で運動が苦手な私の貧相な肉体とは対照的なオトコのカラダだった。
そこに魅力を感じてしまった。
彼のすべてを知り尽くしたと思い、私は何かしら理由をつけて、彼のアパートに行くようになった。
私がいつもアパートに来るようになったのを、彼はしだいにおかしく思うようになったのか、いつも怪訝そうな顔つきに変っていた。
彼に対して、私がもっていた感情を率直にぶつけることは、大変な勇気が必要だった。
しかし、このままではいけないと思った。
あなたが好きだ。
あなたのことを考えるとどうしてもたまらなくなる、と話した。
彼は冗談だろ。
もし本気だったとしても、冗談で終わらせたほうがいい、と言った。
私を狂人扱いせずに良識的に彼は接してくれたのだろう。
間もなく、彼はサークルを辞めた。
私も就活のためサークルから離れた。
その後、彼とは全くあっていない。
私は社会人になり、新たに出会った女性と結婚した。
しかし、隆司に対して私が感じた苦しい恋愛感情は、私の青春の一コマの思い出になっている。
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