最低なようで斬新かつ面白い出会いから始まる恋愛

とある夏の夜に友人とかなり騒いで遊んで終電に乗ることになったことがありました。


その時駅で電車を待っていたのは自分の他に若い女性が一人だけでした。

あと10分くらいで電車が来るというところで彼女に異変がみられるようになりました。


彼女は立ってまっていたのですが、その場でふらふらし始めます。

そのままホームの下に倒れこんでは大変と思って見ていると、彼女は屈みました。

そして嘔吐したのです。


深夜で周囲に人もいない状態でこれは気の毒でかわいそう。

このまま放っておくことも出来ず、心配になって声をかけました。


彼女はまだ学生くらいに見えたので、さすがにこのまま放っておいて電車に乗ることもできません。

彼女はまだ立てないので当然電車にも乗れません。


二人して電車を見送ることになりました。

次の電車は日が昇る頃にならないと来ません。


彼女に話を聴くと、二十歳になったばかりだといっていました。

せっかく成人になったのだからと友人と飲んでいたのだけど、このように気持ち悪くなってしまったと言っていました。


こうなっては仕方ないので、私がお金を出して、彼女をタクシーで自宅まで送り届けました。

痛い出費だったと強く記憶しています。


 後日、体調を戻した彼女から連絡がありました。

お礼がしたいといいます。


出会い方が最悪であった一方で、斬新で面白いとも思いました。

ユニークな縁だと思い、礼がしたいならちょっとデートに付き合ってくれと思い切ってふっかけてみました。


すると向こうの反応はよく、これをきっかけに次も、その次も会うようになり、いつしかすっかり恋仲になっていきました。

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