優しい彼との美しい別れの思い出

ルコ

公開日｜2024.02.18

更新日｜2024.02.18

私は22歳から26歳まで交際していた男性が居ました。彼とは同じ職場で知り合い、同じバンドが好きと言う事で意気投合したのです。最初は一緒にライブに行ったり、買い物に行ったりと楽しい日々を過ごしました。

しかし、私の悪い癖ですが本当に私の事を好きなのかと疑ってしまい、何度も連絡を入れたり、無理やり愛してると言わせようとして大いに困らせてしまいました。

彼は優しく、その度に私を包み込んで安心させてくれました。その時だけは心が満たされて落ち着くのですが、また暫くすると不安になって彼を困らせてしまうのです。私はそんな自分自身の事が嫌でしたが、彼に甘えてしまってなかなか変える事も出来ません。彼の優しさで数年は関係を保っていましたが、とうとう限界が来ました。

ある日、彼からメールで「別れたい」と告げられました。私は「あぁ、とうとうこの日が来てしまった」と思いました。散々困らせて来たのです。いつか別れを告げられると心の底では予測していました。私はこのまま関係を続けても彼を不幸にしてしまうだけだと思いました。とても辛かったですが、私は彼と別れる事にしました。

メールで「そうだね、別れよう。今まで散々困らせてごめんね」と送信すると「君と付き合ってた4年間は大変な事も有ったけど、とても楽しかった。君と恋が出来て良かったよ」と返って来たのです。最後まで彼は優しかったのです。私が悪者にならないように気遣ってくれました。

私は必死に引き留めたい気持ちを抑え「私も貴方と恋が出来て本当に良かった」と送信しました。彼とはそれっきりです。しかし、その時みっともなく引き留めなくて本当に良かったと思います。彼の気遣いもあり、最後に2人で別れた思い出を作る事が出来ました。

あの別れは綺麗な思い出として胸に残っています。

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