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好きになった人は隠れ同性愛者
さくちゃん 女性
公開日|2023.03.03
更新日|2023.03.03
学生時代、一つ上の先輩を好きになりました。
ほりが深めの外国系の顔だったので、ちょっぴり目立つ存在でした。
目立つのは見た目だけではありません。
先輩はよく全体集会などで表彰されることも多かったのです。
先輩は絵の才能があるらしく、校舎の目立つ場所に作品が展示されていました。
なので、好きになる前から存在は知っていました。
かっこいいのに、才能にあふれているなんて素敵な人だなと思っていました。
ただ、この時はまだ好きではなく、ただの憧れの思いだったと思います。
それが恋に変わったのは、先輩が3年、私が2年の時。
私の友人が先輩と仲良くなったのです。
二人のきっかけは、通学時に学生が良く使用する駅前にあるおしゃれな雑貨店。
お互いにその雑貨店に良く足を運んでいたらしく、顔見知りになったそうです。
友人は部活の先輩を通しても先輩と話す機会があったらしく、次第に仲良くなっていったようです。
私は特にその友人とよく一緒にいることが多かったので、私も先輩と仲良くなりました。
少しずつ話をするうちに、だんだんと先輩の人柄を知っていくと、憧れの気持ちはだんだんと好きという思いに変わっていきます。
憧れだった先輩は、意外と気さくな感じで、たまに廊下ですれ違った時も、ちょっかいをかけてくれる感じでした。
話してみると、やさしく、女性の気持ちにも寄り添ってくれるような感じがあったのです。
先輩が卒業する時、思い切って告白をしました。
ダメだと思っていたのですが、やっぱり予想通り振られてしまいます。
ただ、その後、友人から先輩は同性愛者なのだと知らされました。
私が先輩のことを好きだったから友人は何も言わずに見守っていてくれていたらしいのですが、私は全く気付かなかったのでとてもショックでした。
付き合うなんて無理だと思っていましたが、想定外の理由だったと知り、そもそも私は先輩の何を見ていたんだろうかと思ったのです。
仲良くなったと思っていたけれど、先輩の好きなものなど何も知らないのかもしれないと思ってしまいました。
当時気づけたかもしれないと思うけれど、言えなかった先輩の気持ちも分かります。
当時は落ち込みましたが、次の恋はきちんとその人のことを知ろうという気持ちにさせてくれたのも、この恋でした。
今ではいい思い出です。
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