熟年とは、一般的に45歳〜65歳ごろを指します。人生100年時代、まだまだ元気に働き、したいこともたくさん浮かぶ活発な熟年のみなさんも多いことでしょう。


いろいろな人生経験を重ねて生きてきた中、離婚してしばらく独りでいた方や、熟年離婚をした方などの中に、再婚を望む人が多くいることはご存知でしょうか。

熟年になり老後も見えてきて、今後のことを考えると、一人でいる不安や誰かと寄り添っていたい気持ちも出てくるのですね。


今回は、熟年再婚について解説していきます。
熟年での再婚を考えている皆さんの背中を押すことのできる内容になればと思います。

目次

熟年再婚ならではのメリットとは



熟年期になると、「この年齢になってから恋愛や婚活なんて…」と、踏み出しづらさを感じる方も多いのではないでしょうか。

確かに、若い頃に比べて恋愛に対してアクティブな人は少ないかもしれませんし、出会いの場についても悩むこともありますよね。

しかし、その年代での再婚だからこそ感じられるメリットがあるのです。メリットを理解して、より有意義な再婚を目指しましょう。


・離婚経験や人生経験を生かし、同じ失敗をしづらくなる


以前の別れの原因は、離婚や死別などさまざまです。そして、人生そのものも50年60年目で、結婚や恋愛以外にも多くの経験をしてきたことでしょう。
その経験を生かして、自分が今ほんとうに求めているパートナー像や、自分の短所なども見え、鮮明な結婚観があるのではないでしょうか。


また、独りの生活を経て再婚すると、パートナーがそばにいることのありがたさもひとしおのはずです。
前回の結婚生活で悔やんでいることや離婚の原因になったことなども踏まえた上で、昔の失敗を繰り返さずに、パートナーを大切にしていこうという思いで接することができますね。

・子どもが独立しているためお互いの意思で進められる


子どもが小さな頃や思春期の頃の再婚は、どうしても子どもと新しいパートナーの関係性などに気配りが必要です。

熟年と呼ばれる年代であれば、ある程度子どもが大きくなっている家庭や独立している家庭も多いでしょう。
その場合は、あなたとパートナー2人での意思を優先しながら話を進めることができます。


・2人で今後の人生を楽しめる


現在の年齢にもよりますが、多くの方が子育てや仕事から開放されているか、仕事にも慣れ安定した生活を送っていることが多いでしょう。

生活の見通しも立てやすく、自分の余裕を持てる時間やお金も増えてくる時期です。
そんな熟年期に再婚すると、今後の自分たちのための時間を確保しやすく、趣味や旅行などを一緒に楽しむことができそうですね。

穏やかな時間をともに過ごす相手ができたことで、心の余裕も大きくなるのではないでしょうか。

どのような婚活が有効?




熟年になると、周りの異性が既に既婚者であることも多く、日常の中で新しい出会いがあることもなかなかないですよね。

熟年再婚のためにどのような婚活方法があるのか、オススメできるものをご紹介します。

・マッチングアプリ


スマホ1台あれば、誰でも手軽に始められるのが大きなメリットです。

ネットで出会うことに不安があるかもしれませんが、若い男女の間でも、マッチングアプリからスタートする恋愛はかなり増えています。安心できる大手の会社が運営しているサイトも多いですよ。
自宅にいながら、自分が求める相手の条件から選ぶことができますし、自分が熟年再婚を考えているということも前もって伝えておくことができます。


自分も相手のこともある程度知り合った上で顔を合わせることができるので、人となりや結婚への意思を確認するための時間が少なく、スムーズに進めることができます。


アプリに登録している人も同じように結婚相手を探しているのですから、比較的スムーズに婚活のスタートを切ることができますね。

・結婚相談所


入会などに費用がかかる場合もありますが、婚活の仕方が分からない、不安が多いという方には安心の方法です。

仲人のようなスタッフが相談に乗ってくれる相談所も多いですし、ある程度慣れればデータでのマッチングで自分のペースで進めていける相談所もあります。


どうしてもネットでの出会いが不安な方でも、しっかり身分を明かして登録し、担当者とも顔を合わせた上でオススメしてもらえる相手であれば安心できるのではないでしょうか。


自分が再婚を望んでいることや、伝えておきたいことは気軽に前もって伝えておきましょう。しばらく出会いがなく、動き方が分からなくなっていても、親身になってくれる担当者がしっかり後押ししてくれますよ。

・信頼できる人からの紹介


信頼できる友人や、あなたの状況をよく理解している人がいれば、あなたを紹介できそうな相手がいないか尋ねてみてはいかがでしょうか。

熟年期になると、さまざまな事情で離婚した人、死別した人、ずっと独身だけど結婚願望はある人など、いろいろな状況の人がいますよね。
あなたや相手がどんな人なのかを分かった上でフォローしてもらえることは、安心して婚活を進めていける理由になるはずです。


自分が再婚を望んでいることを伝えることができれば、同じように結婚を考えている人と引き合わせてもらうこともできるかもしれません。


再婚によるデメリットも




たくさんのメリットがある熟年再婚ですが、もちろん一方ではデメリットもあります。
「こんなはずではなかったのに」と後悔する時間ももったいないですから、デメリットも知った上で婚活を進めましょう。

・身内の現状や今後の関わり方について


熟年の再婚となると、パートナーや自分の親の介護が始まっている、もしくは近い将来に見えている状況が増えてきます。

経済的にも身体的にも負担がかかってくる重要な課題ですので、避けずにしっかりと話し合っておく必要があります。

介護についてどう考えているのか、親の健康状態や、介護費などの実情はどうなっているのか、後々のトラブルを避けるためにもお互いの理解が必要です。


また、相続に関するトラブルも多く発生します。これまで、お互いの子どもや親族などに相続する予定だったものが「配偶者」ができることでいろいろと変わってくるのですね。

複雑になりそうだと思える場合は、専門の弁護士などに前もって相談しておく必要が出てくるかもしれません。

・以前のパートナーと比較してしまう


以前のパートナーと離れた理由は、離婚や死別など、お互いにさまざまです。

しかし、長い時間をともに過ごしていた相手ですから、どうしても比較したり比較されたりする点が出てきてしまいます。
パートナーに、過去の相手のことについて話しておいたほうがいい場合もあります。


当然のことですが、パートナーは今までの相手とは全くの別人なのですから、つい比較してしまっても、今のパートナーを否定するような発言、以前のパートナーの方を上げるような態度は見せないようにしましょうね。

・お金の動きがシビア 子どもの養育費がある可能性も


自分で稼ぐ能力が落ちてきて、年金暮らしも間近な年代にとって、お金の問題はとてもシビアな問題だと言えます。

お金のことについて赤裸々に話すのは気が引けるかもしれませんが、仕事を辞めた後の生活水準や、老後の資金設計はどうなっているのか話しておいたほうが安心です。

離婚してまだ子どもが独立していない場合は、子どものための養育費が残っているケースもあり得ます。結婚後にお金でのトラブルが起きないよう、しっかりと話し合っておく必要がありますね。

また、めでたい再婚の時期に死期について考えるのも気が引けますが、お墓や相続の話も間近に迫っているのが現実です。守っているお墓はあるのか、どこのお墓に入りたいのか、検討が必要な場合もあります。

まとめ

いかがでしょうか。

熟年の再婚だからこそ出てくる、現実的で複雑な問題も多くあります。

ただ、新しいパートナーと歩む人生の後半には、きっと山程の幸せがあるでしょう。

不透明な老後への不安が少なくなるような、安らげる相手を見つけられるよう願っています。