恋愛の場面で恋人の言動が気になった時、これってもしかして「干渉」かな? それとも「束縛」?と疑問に思うことがありますよね。

どちらもあまり心地の良い感覚ではないかもしれませんが、違いや具体例を知っておくことで上手に対応ができるようになるかもしれません。

今回は恋愛における「干渉」の意味と具体例、「束縛」との違いについてご紹介していきます。

目次

恋愛における「干渉」って? まずは意味を紹介


そもそも「干渉」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。weblio辞書を活用して調べてみました。

“他人のことに立ち入って自分の意思に従わせようとすること。「他人の生活に—する」


これを恋愛に置き換えて、シンプルかつ簡単に表現すると「恋人の事情に無神経に口を挟んで、思い通りにさせようとすること」ではないでしょうか。

これが行き過ぎてしまい、ジャイアニズムのように「お前のものは俺のもの!」となってしまう人も。恋人の生活や時間ですら、まるで自分のものであるかのように行動してしまうのです。


「束縛」との違い

似た概念として語られる言葉に「束縛」があります。weblio辞書によると、正確には次のような意味です。

“制限を加えて行動の自由を奪うこと。「自由を—する」”



恋愛においては、「干渉」も「束縛」も、似た概念として語られますが、どちらかというと後者の方が行動を制限するニュアンスが強いようです。

例えば、よくあるのが「俺以外の男と会話しないで」のようなケース。実際に会話という行動を制限して自由を奪っているので、この例は「束縛」になります。


恋愛での「干渉」ってどこまで?具体例を紹介


それぞれの言葉の意味がわかったところで、恋愛の場面で「干渉」が起こるときの具体例を考えていきましょう。


恋人のスマホ(LINE)を勝手に見る

よくあるのは、恋人のスマホ(LINE)を勝手に見ること。浮気を心配する気持ちも分かりますが、手紙を盗み見るのと同様に、相手のプライベートに立ち入る行為です。

浮気の疑いすらない段階で、他の異性との関係性をむやみやたらに詮索したり、過剰に忠告をしたりする行為があれば「干渉」になります。


恋人のファッションや持ち物に口を出す

恋人のファッションや持ち物に口を出すのも、相手のパーソナルなことに立ち入る行為。よくあるのが、カップル間で自分の好みに相手を合わせようとすることです。

しかし、どんなに気が合う間柄でも、違う感覚を持っていることをお互いに認識することが大切です。とくに、相手の美的感覚や好みを軽視するような発言には気をつけましょう


プライベートな用事を細かく詮索し報告を促す

相手のことを心配するあまり、プライベートな用事を細かく詮索して報告を促してしまうのも日常生活への干渉になるでしょう。

例えば、LINEで「今日何してた?」「どこに行ってきた?」「誰と一緒に遊んだ?」「いつ帰った?」など、5W1Hで詳しく報告させるなど。強要された方は、あまりいい気分がしないですよね。


デートの予定日を一方的に決めて従わせる

プライベートに干渉する話とも似てきますが、「いつも日曜日暇でしょ? 明日家まで来てよ」のように、一方的にデートの予定を決めて従わせようとするのも干渉になります。

相手を尊重する姿勢があるなら、まずは相手の予定を聞くのが筋。お互いの予定をすりあわせるプロセスが大事なのに、それを省いて一方的に合わせることを求めるのは、良い関係性とはいえませんよね。


お金の使い道に細かく口を出す

同棲しているカップルなど、生活費はお互いにきちんと支払っているはずなのに、プライベートなお金の使い道に細かく口を出すのも干渉になります。

「え、そんな高い化粧品買ったの!?」「そのゲーム、高いやつじゃん!いらないでしょ!?」など。巷で溢れる会話かもしれませんが、相手の価値観を軽視する言動なので注意が必要です。


《相手から干渉される人へ》恋人と本音を話そう


お互いに干渉し合っている関係性は、まるでカップルが一心同体になったみたいで、初めのうちは心地よく感じることもあるでしょう。

しかし、恋人とはいえ本来別々の人間ですし、全ての価値観に共感したり同意したりするのは難しいもの。次第に相手の反応が煩わしく感じるようになり、関係性が破綻しがちです。

筆者も、過去に干渉しやすいタイプの異性と遭遇した経験や、それに悩む知人の話を聞いた経験があります。そこから考察した「干渉しやすい人」は、次のようなタイプです。

・相手と自分の境界が曖昧で、距離が近すぎる人
・自分の感情の原因を相手に求める人
・“他人に合わせること”を過剰に重視している人
・視野が狭く、価値観が偏りがちな人
・相手も自分も正しいという認識を持ちにくい人

こういった人には、感情面が辛くなる前に「これは嫌だ」と本音をあらかじめ伝えておくと良いでしょう。


相手から「干渉しないでほしい」と言われたら


「自分が相手から干渉されている」と思うような関係性のなかでは、恋人との境界が曖昧なので、自分も相手に意図せず相手に干渉してしまっていることもあります。


「お互い干渉しないように」って具体的にどういうこと?

「干渉しないでほしい」とか「お互い干渉しないように」といわれたとき、これまでのコミュニケーション方法や言動のなかに過干渉なものがあって、相手の負担になっている可能性があります。

思いやりだと思ってやってきたことも含め、まずは何が不快なのか相手に聞いてみて。そのうえで、相手と自分の間に境界線をイメージし、各々の領域を守るよう心がけましょう。


過干渉にならないためにできる工夫

過度な干渉にならないためにできる工夫は、恋人間のことに対して、本当は誰の問題・課題なのかを理性的に切り分けて考える癖をつけることです。

<問題や課題が誰のものか考える例>
●浮気が不安で恋人のLINEが見たい→恋人の人間関係に自分は立ち入れない→恋人のもの
●恋人のファッションを直したい→最終的に服装への評価を受けるのは相手→恋人のもの
●恋人のプライベート詮索→今の時間の使い方は、相手の未来に関わること→恋人のもの
●デートの日程決定→最終的に相手とデートするかは自分の意思次第→自分のもの
●お金の使い道→欲しいものを買ったのは自分のお金で、使うのも自分→自分のもの

相手の問題・課題に勝手に立ち入らない、自分のことにも立ち入らせないというのが得策です。

お付き合いの段階ではあまり出てこないかもしれませんが、ほかに「2人の問題」がでたときには、話し合いで折衷案を出すように解決するのがベターです。

まとめ


今回は、「干渉」について解説してきました。相手の行動を制限する「束縛」に対し、「干渉」は本来立ち入る領域ではないはずの事情にまで口を出して、自身の意思を介入させようとすることです。

もし、恋人との関係性に違和感を覚えるなら、今回の例に該当しないか振り返ってみましょう。

仮に過度な干渉があったとしても、工夫次第で改善は可能ですので、前向きに良い関係性を目指しましょう!