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本気
まゆ
公開日|2023.08.27
更新日|2023.09.23
私はよく濡れる方、そして中はやや狭く浅いらしい。ダイキはそれを絶賛してくれて「離れられない」とまで言ってくれるし、挿入した瞬間「狭い!」と言った男性もいた。やすさんも指を入れた時「浅い?」と言っていたが、私側で実感した事は無い。だがそれを、やすさんのペニスの挿入により私自身も思い知る事に。先端を入れられた瞬間、メリメリと音がするかのようなねじ込まれる感覚と、痛みが走った。それは以前後ろに挿入された時にも、処女の時の破瓜で感じた時にも似ている。やすさん自身も「痛くない?」と聞いてきたが、根元まで入れば慣れてしまい「平気、気持ちいい」と答えた。やがてゆっくり、段々と力強くピストンされる。
ただ、大きいから気持ちいいかと言われたら比例するわけでもない。あくまで私個人の感想だが、あまりに小さいサイズで無い限り、ピストンされればちゃんと快感は得られるし、太さより長さなのだろうとも思う。長さがある人は先端が子宮を強く突くので絶頂しやすい。やすさんももちろん長さもあるので気持ちはいいが、大きさと同じく快感の度合いも一番かと言われると、そうではない。ピストンが特に上手なのは以前何度か寝たあきさんかダイキだった。やすさんもかなりの人数と寝たのだろう、セックス自体は上手で正常位でイカされ、少し後にやすさん自身も果てた。
その後腕枕で他愛ない話をしていたが「乳首舐めて欲しい」と言われたので「いいよ」と答える。寝た男性の半分は、女性に乳首を吸ったり舐めたりする愛撫を求める。経験が少ない時はこれが意外だった。案外乳首が感じる男性は多いらしい。そして仰向けに寝た彼に私が覆い被さり乳首を舐めると、体勢は私の胸がやすさんのペニスに乗るようになる。その感触を「あー、胸大きいよね」と喜んでいた。やはり胸が大きい方が好みらしい。「挟めるよ」と笑いながら言い実際に挟むと、一度果てたペニスがまた大きくなる。そしてまた私を仰向けにさせると、正常位で挿入した。私達は二時間のショートタイムで入ったが、その二時間に二回彼は射精した。
さすがに大きなサイズの彼のペニスを長く受け入れていたから、抜かれた後も感覚が残る。余韻が膣内にあるままシャワーを浴び身支度して彼の車に乗り、帰る道すがらは彼の恋愛の過去を聞いた。「一年くらい前まで付き合ってる人がいたよ。でも多分他に好きな男が出来たんだと思う。連絡しても返信がいい加減になってきて、最後は無くなった」と言う。「今は、付き合ってる人は居ないの?」の問いには「誰もいないよ」と返った。
「まゆさえ良ければ付き合いたい」や「まゆ」と答えて欲しかった。そう感じた私は、もう彼を少し好きになっていた。けど、黙って何も言わない。いきなり初めて会った日に「好き」の告白は重すぎる。私が言われる分には構わないが、相手は嫌だろうと思い、好いている素振りは最後まで見せなかった。車を降り手を振り、家に帰ってからも何とも言えない気持ちのまま。「会ってくれてありがとう、そのうち気が向いたらまた遊んでね」とLINEすると「こちらこそありがとう、俺の疲労は体の疲労より、心の疲労が大きいんだ。今日は凄く晴れた、癒して貰って感謝だよ、多分またすぐ会いたくなる」と返り少しだけ嬉しくなった。せめて彼が喜んでくれるのなら、今はそれで充分。
相手が誰であれ、こちらが家庭を捨てたり、相手に捨てさせたりしてまでくっ付くつもりは毛頭ない。無いが、交際という形にはしたいし「好きだ」という言葉は欲しい。それはダイキが私にしてくれた事で、事実私はそれをされて嬉しかったし生活に張りも出た。やすさんも、私にそうして欲しい。でも言わない。言って重いと引かれたくも無いし、引かれるくらいなら今の、ただセックスの為だけに会う関係で構わない。
翌日も、彼から自分の仕事の事や好きな趣味の話を仕事の合間にLINEしてくれる。海釣りが趣味という彼から「いつも一人で行く秘密の場所」という言葉とともに、綺麗な海の写真が送られて来た。その後「一緒に行こうよ」とも。適当に言っているだけだとしても、嬉しかった。好きだの愛してるだの言う癖にホテル以外行こうとしないダイキより、デートに誘う気があると思える。
実際に行かなくても構わない、好きだと言われなくても構わない。ただ私を気に入ってこれからも抱いてくれたらそれで充分。多くは望まない。ただ、私は本気で好きになってしまったらしい。もうどうしようもない。「まゆは美人さんだよ」という返信には口の端が思わず緩む。決して美人などではない、むしろブスな方だが体を使う恩返しのつもりなのか、ダイキも私を美人や可愛いと誉めてくれる。そしてそれが嘘でもつい嬉しくなってしまう。
LINEに返信し大きくため息をつく。すると「会ったばかりだけど、もうまゆに会いたいよ」と来た。ダイキもそうだが、私に会いたいのではなく私の体を使いセックスがしたい、という意味だ。続けて「29日の夜は?」とも。また好きな気持ちを隠して会うのは少し辛いが、それでも彼の要望を最優先したくて、カレンダーに書かれた別の用をボールペンで消し「大丈夫、空いてる」と返した。
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