彼以外の人と…

私が好きな本命彼（クニト）は、相変わらず✉️の返事をしない。だいたい、月に1度返事があるかないかの人なので慣れてはいるものの、なかなか会えない上に普段のやり取りもほぼないので、私はずっと寂しい思いをしている。

2月は私が九州から関西に出張があったので、出発前日の夜に会えないかと1週間前くらいに尋ねた。何度か催促もしたが、結局返事はなかった。出発当日の朝、「行ってきます」とだけメッセージを送った。

それとは別に、マッチングアプリで出会った２つ歳下のミチ。「2週間、彼から何のアクションもなかったら抱かれにおいで。」と言っていた。私はせめて1ヶ月待ちたいとミチに返事をした。クニトはこれまで、2週間間隔で返事をくれたことがない人だからだ。

出張先に到着した頃、ようやくクニトからメールが来た。「父が先週亡くなり、バタバタしていた。今日から出社している」と。それから私に対しては「昨日はごめん」と書いてあった。ギリギリ、1ヶ月以内に返事があったことになり、そのことをミチに伝えた。

「じゃあ彼と仲良くね。」と返事があり、この日を境にお互い連絡を取らなくなった。1ヶ月に1度返事をくれるかどうかのクニトとは違って、ミチとは一日に何往復かLINEのやり取りができていて楽しかった。寂しいけど、仕方ない。このまま自然にミチのことは忘れていくんだろう。もし連絡をすることがあれば、その時は抱かれる時だ。

それから10日ほど経ち、クニトに送るメッセージの内容を考えていた。この1年を振り返ると、一泊の泊まりはあったものの、昨年の2月から4回しか会えていない。彼は仕事もプライベートも忙しい人であり、私のことなんて構っていられない。それに私からしょっちゅう愛情表現しているので、離れることはないとたかを括り、後回しになっているのだろう。

分かっていたことではあるが、実際数字にしてみると愕然とし、なんだか猛烈に悲しくなってしまった。先月会って彼の気持ちを聞いて不安はなくなった筈なのに、もう気持ちが不安定になってしまっている。

半ば衝動的にミチに連絡してしまう。「寂しくなったな。ホテル行こか。」と誘われて、オッケーしてしまった。ミチは「せっかくだから人気のホテルに行こう。」「有名店のチョコレートケーキを買って持ち込もう。」と私に気を遣ってくれていた。

ミチとはこれまで2回、ランチで短時間会っただけで、名前もうろ覚え。私は本名を明かしていない。この歳になると体に自信がなくなっているので、新しい男の人と関係を持つのは勇気が要る。

だから「抱かせて」と言ってくるミチには感謝しないといけない立場なのかもしれない。連絡を取らなかった10日間のうち、マッチングアプリで知り合った女性1人と会ったが、苦手な巨漢タイプだったのでお断りしたと言っていた。

日曜日、私は待ち合わせ場所の駅に電車で向かった。ミチが車で迎えに来てくれていたので、車に乗り込みホテルへ。私の表情が固かったのか「決心がつかなければ、ケーキ食べて帰ってもいいよ。」と言ってくれた。ミチは何度も来たことがあるホテルなので、建物の中に入ると、手を繋いで部屋まで案内してくれた。部屋に入り、まずはチョコレートケーキを2人で食べた。ケーキは値段にすると4000円近くするもので、ヤリモクなのにお金をかけてくれることが嬉しかった。

ケーキを食べ終えると、緊張の取れない私の手をゆっくり握り、指先を舐めてきた。そして膝枕の状態から太ももや背中を撫でたり、少しずつスキンシップをしてきた。初めてのキス。ミチの舌は他の人と比べると柔らかい。「耳が弱い」とあらかじめ伝えていたので、すぐに攻めてきた。息を吹きかけられたり、甘噛みされるだけで、いつもは出さない甘い声が出る。

その後、一緒にお風呂に入った。バックハグで胸を責められ、私の反応を見て、耳元で「おっぱい感じないって言ってたけど、ちゃんと感じてるやん。」当然下の方もチェックされ「めっちゃ濡れてる。」と囁かれる。ベッドへ移動すると、顔を両手で優しく撫でたり、「唇が性感帯みたいね。」など言い、キスも長い。言葉かけや触り方、一つひとつが柔らかくて優しく丁寧。大事に扱ってくれているのが分かる。

そして男性はみんなそうかもしれないが、ミチも自分の愛撫で相手の反応をみるのが好き。私に関しては、普段お堅い仕事をしているのにかわいい声を出すのがたまらないという。

クンニの最中「恥ずかしいから見ないで。」と言うと、「大丈夫。目を瞑ってるから。」と隠そうとする私の両手を押さえつけ、優しく舐めてくれる。奉仕型だと自分でも言っていたが、前戯が長い。私は長い前戯には慣れていないので、フェ○の後、自分から入れてほしいと伝えた。ミチのモノは他の人より硬い。色んな女性から硬さを褒められると言っていた。

挿入してからも様々な体位を試してくれ、どれが気持ちいいかと尋ねてきた。私は正常位が1番気持ちいいと感じ、そう伝えた。モノが当たる部分の気持ち良さに加え、男の人から覆い被される行為自体、征服されている感じがして何とも言えない。それにミチは51歳であるが、普段から体を鍛えているので引き締まった体をしており、腹筋も割れている。体力もあるので、早い動きが続く。手を回した背中に汗が吹き出していた。

…帰り支度をしていると、「やっと表情が柔らかくなったね。」と顔を撫でてきた。ミチとのSEXは、時間をかけ終始可愛がられた印象で衝撃を受けた。本命彼とのSEXは、愛情がある分満たされている感じがするが、ミチとのSEXは本能で気持ちが良いと思えた。次に会う日は決まっていないが、ミチからは「また寂しくなったら言ってね。」と言われている。また直ぐに私から連絡することになるだろう。送ってもらった駅付近で車を降りる際、本名を伝えた。

そしてなぜか、本命のクニトへの後ろめたさはない。あんなに「彼に一途でいたい」と中々決心がつかなかったのに、不思議なものだ。逆に、気持ちが分散されている分、彼への執着も和らぎそうな気がしている。

夫以外に2人の男性と関係を持ってしまった。（夫とは10年以上のレス）これから私は一体どうなってしまうのだろう。もう少しだけ、男の人に抱かれたいという思いがあるので、体型維持と美容には気を遣っていきたい。