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大好きなセフレにフラれたあとの、最後のデート
とうもろ こしき 女性
公開日|2022.08.13
更新日|2022.08.13
「オッケーわかった!じゃあ、最後のデートをしよう」
知り合って9ヶ月。
最初は「イケメンだなぁ」としか思っていなかった彼の内面にどんどん惹かれ、数ヶ月間の片想いを経て、私は告白した。
彼からの返事は、「そういう対象として見たことがなかった」。
フラれた私はその日彼と予定していたお出掛けプランをそのまま実行する形で、"最後のデート"を提案した。
この記事は、『アラサー女が年下のセフレに告白した日の話』のつづきだけど、単体でも読んでもらえるように書いてます。
「私、生まれて初めて告白したよ。フラれたのも初めて。よかったね、私に告白して貰えて。でもさ、これだけ会って散々エッチして大好きって言い合って、私が他県の実家に帰ってても"早く会いたい"とか"声が聴きたい"とか言いながら頻繁に電話してくるのに、告白したらフラれるって何やねん。完全に詐欺やろ!よう詐欺師」
私はこんな憎まれ口を叩きながら、でも決して重々しい雰囲気にならないように配慮しながら、彼とのデートを楽しんだ。
彼は「たしかに…」と言いながら、ちょっと申し訳なさそうに笑っていた。
その日のデートは私が行きたかった飲食系のイベントで、人気店に列んでは食べ、列んでは飲みを繰り返すプランだった。
まさかこれが最後のデートになるとは思わなかったなぁ。
9ヶ月前はホテルに行ければ満足だったのに、今は彼と美味しいものが食べたいと思っている。
私にとって、「美味しいものを一緒に食べたい」と思うことは、その人に対する愛情の最上限。
アラサーになってからというものの、こんな風に他人を好きになれることなんてなかったから、彼の存在は貴重だと感じる。
彼に美味しいものを食べさせたい。
良い思いをさせてあげたい。
楽しい気分になって欲しい。
生きてて幸せだなと感じて欲しい。
ここ数ヶ月間の私の気持ちは、もはや"セフレ"に対するものでも"好きな男性"に対するものでもなく、母親が我が子を想うような、純粋すぎる無償の愛に変わっていたように思う。
でも多分、そのことは彼自身も感じ取っていた。
だから頑なに「最後だ」と言う私に対して、彼は焦りを覚えたんだと思う。
(こんなに自分を愛してくれて、最高の居心地をくれる女、失ったらマズイんじゃないか…)
これが私をフった直後の彼の心境だったと思う。
飲食店の列に列んでいる途中、「今度、俺のお気に入りのお店に連れて行くよ」と言う彼に、「今日が最後だから、今度はないんだよ」と私は返した。
「だって私、フラれたしな〜!」
私が笑いながらそう言うと、彼は「いや、フってないよ…あとで話そう」という、突然の脈アリフラグを返してきた。
私は「お?」と思いながらも、そのときは気付かないフリをして、彼とのデートを楽しんだ。
デートが終わり、家に帰って、彼と話し合う時間がやってきた。
私にとっては願ってもないリベンジマッチだ。
ついに彼と付き合えるのかな、考え直してくれたのかな、とソワソワしながら向き合った瞬間、彼が開口一番こう言った。
「俺は今まで通りの関係がいい」
私は膝から崩れ落ちそうになった。
そこから彼と私の、少しだけ長い戦いが始まる。
Next:『今まで通りセックスするなんて無理だよ!』
このお話は、私・とうもろこしきが体験した実話です。当時のメモ(日記)を見返しながら書いているので、セリフの中身までそのままの、完全ノンフィクションエピソードです。私の体験談をもっと読みたい人は、ぜひ note を覗きにきてね。
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著者プロフィール
とうもろ こしき京大出身。在学中は祇園の高級クラブでホステスとして働いていた。
趣味は男女関係の観察・分析。仕事柄身についた対人テクニックを恋愛に応用する手法を書籍やSNSで発信している。
Twitter:@toumorokoshiki
note:https://note.com/club_monogoi
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