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姫始め
なみ 女性
公開日|2024.02.08
更新日|2024.02.09
年末年始の長期休暇が終わり、いつもの日常が戻ってきても、シュウには会えないまま。
相変わらず、LINEでの定期連絡だけは途絶えない。
私から「毎日LINEしてね」なんて言ったことは1度もないけど、出会った翌日から毎日1回以上は必ずLINEは送られてくるし、こんな関係になってからも平日は必ず3回、休日も1~2回は連絡がある。
男友達からのLINEとも違う、「おはよう、今日もがんばろうな」「昼休みだー」「仕事終わった、帰る」という……なんてことのない定期連絡。
結婚していた時の夫だった人も、その後お付き合いした人も、こんなふうに毎日連絡をくれるタイプではなかった。
シュウは結婚して20年らしいけど、不倫の経験は何回もあるようだし、長いと4年ほど続いたと聞いている。
言われなくても定期連絡ができるあたり、不倫が長く続くのも頷ける。
こんな関係になったばかりの頃、シュウが少し酔って「俺って安心感あるだろ?」って言い出して、「自分でそんなこと言うかー?」って笑ったけど、優しくしたり安心感をもたせる事は確かに上手なほうなのだろう。
実際、出会いたての頃みたいにこまめにLINEでの会話が何ターンもする事はないけど、定期連絡があるだけで不安感は格段に減る。
とはいえ、「会いたい」と言い出さないシュウには「定期連絡さえすりゃいいってもんでもないだろう」という気にもなってくる。
もう何ヶ月もシュウからの誘いはない。
私からの「会いたい」には「うん、会いたいな」と日程のすり合わせには応じてくれる。
放っておいても私の方から寂しくなって誘ってくる、とでも思われているのだろう。
会えるなら毎日だって会いたいくらいだけど、沢山会えなきゃ絶対に嫌だ!という訳でもない。
私だって色々予定があるし、一事が万事、シュウに合わせるつもりはない。
半年前は出会いたてで気持ちもお互い燃え上がっていたし仕事の都合もつけやすかったから10日に1回の頻度で会っていたのが、1ヶ月に1度くらいのペースになってきて少し寂しく感じる、というだけの事。
そこに加えて最後に会ったのがクリスマス前、仕事終わりの短時間だったから……寂しさが募ってきてる。
最近少し体調が悪そうなシュウには会えないまま、週末に仲間の集まりがあって、またケイタくんと再会した。
会わない時は全然、会わないのに……
約束した訳でもないのに、年末以降は顔を合わせる機会が多い。
手を振ると「おー」と手を振り返してくれた。
少し酔って甘えたい気持ちが出た私がハグをねだって手を広げると、こっちにきて抱きしめてくれる。
「来てたんだな」
「うん」
そこからは他の仲間も居たから特に何も無かったけど……シュウに会えない時に会っちゃうから、ついつい甘えちゃう。
その日はそれ以上はケイタくんにひっつかないように色んな人と話して、朝まで呑んだ。
二日酔いでヨロヨロになって寝ていたら夢にシュウが出てきて、抱きしめてくれて。
ギュッと抱き返して、幸せでとろけそうになったところで目が覚めた。
「なんだ、夢か…」ってガッカリしたけど、夢でも会えたのが嬉しくて…
「二日酔いで寝てたら、シュウが夢に出てきた♡ギューってして幸せだった♡」
LINEでそう送ったら、翌朝
「おはよう、寝てた…早く会いたいな」
って返ってきた。
「うん、会いたいね…1ヶ月会えてないし…でもシュウの体調が心配だから良くなってからの方がいいよね……寂しいけど、体の方が大事だから」
そう伝えたら「確かにあんまり調子は良くないけどな……ありがとう」って返ってきた。
翌日、シュウから「明日、日帰りで出張になった。帰ってきたら、一緒に呑みたい」って連絡がきた。
「だいたい何時くらいに帰ってこれそう?」と聞いたら「わからない、仕事次第だな…」って。
誘ってくれた事は勿論嬉しいけど、12月に仕事のトラブルでドタキャンされて以来、仕事の後に会う時は「また急にダメになるかもしれない」と身構えてしまって、手放しで喜べない。
「じゃあ、シュウが早く帰ってこれたら呑もっか。体も心配だし、給料日前だからあんまりお金もないしね……早く帰んな、って言うだろうけど(笑)それで良かったら」と返した。
前の私なら「嬉しい!早く帰ってこれるといいな、会えるの楽しみにしてるね♡」って送ってただろうけど……
「また明日、連絡する」ってシュウの返事に「うん、無理のないようにね!出張、気をつけて行ってきて」と返した。
翌日は仕事終わりで会いに行けるように用意して出勤して、連絡を待った。
16:30くらいにようやくLINEが入っていた。
「まだかかりそう…帰りちょっと遅くなりそうだし、ちょっと厳しいかも…ごめん」
そうなるかもな、とは思っていたけど……
このパターンはやっぱり、ダメージをうける。
思わず「もういいよ」って送りそうになるけど、仕事だから仕方ないし、疲れて出張帰りにそんなLINE見るの可哀想だな……と思いとどまる。
「そっか、わかった
仕事、頑張ってね
帰り、気をつけて
今日は出かけるって言ってきちゃったから、呑んで帰るね」
そう送って繁華街に向かっていたら、10分後くらいにシュウから「意外とすんなり終わって帰ってるところだよ、行けそう」と返ってきた。
いつもなら「ほんと?嬉しい、会いたい!」って素直に言えるけど、え?なんでそんな急展開になるの?本当はダルいからドタキャンしようとしただけで、私が怒ってそうだから慌てて会えるって言ってない??って意地悪な自分が出てきそうになる……
なんとかこらえながら「駅までこれそう?」と返すと「うん、行けるよ!何時くらいなら大丈夫?」ってすぐ返ってきたから「18:00すぎには駅に着くよ」と伝えたら、「俺もそれくらいに駅着く」と言うから、駅前で待ち合わせた。
1ヶ月ぶりに会うシュウは、出張帰りでいつもよりカッチリした服装で不思議な感じがした。
私も普段シュウに会う時とは違う、肩が出たトップスだったけど、特に何も言われなかった。
シュウが私の服装の事を自分から何か言うことは、ほとんどない。
私から「どう?」と聞けば、「かわいい」とか当たり障りない答えをくれる程度。
出会った居酒屋で、久しぶりに沢山、話をした。
毎日LINEしてはいるけど、定期連絡みたいなものだから、会って話さないと知らないままのことも沢山ある。
年末は記憶を無くすくらい酔っ払った話や、会社での送別会の話など…今回話していて初めて聞いた事がいくつもあった。
しっかり呑んで、食べて、話して。
お腹も満たされてきて「帰り、どうするの?奥さんに迎えに来てもらえるの?」と聞いてみたら、「んー……」と濁した。
「あなたの出方次第で、こっちの動きも変わるじゃん」
「……このまま呑んで朝早く帰る、とかって……できる?」
出張帰りにわざわざ遠回りしてまで会いに来たんだから、ちょっと呑んで「またね」なんてつもりはないよね、そりゃ。
「いいけど……私、そういうことできるコンディションじゃないよ」
生理中でもセックスは何度もしたことあるけど、居酒屋のカウンターでの会話だし、「いつもみたいには出来ませんよ」という意味で、わざとそう伝える。
「きたの?」
「うん……予定外にね」
前の日の夜中、急にきてしまった。
「この時間までこの辺りに居たら、帰るのめんどくさい……なみが大丈夫なら泊まりたい」
「…いいよ」
居酒屋を出て、軽くコンビニでお酒とおつまみを買って、ホテルに入る。
「寒いな、お風呂のお湯ためようか」
「うん」
そういうことは苦にならないようで、いつも自分からやってくれる。
家でもやっているんだろうなー、という姿が目に浮かぶ。
シュウは料理するのも好きらしくて、休みの日は「こんな時間だ、ご飯の支度しなきゃ…」ってLINEでよく言っている。
浮気さえしなきゃ、結構、いい旦那さんなんだろうなぁ……と思う。
浮気相手の私が言えた義理では、全くないが。
世の中のいい旦那さんに見える人のどれくらいが不倫をしているんだろうな……などとぼんやり考えていたら、シュウが隣に座った。
年末に怪我してまだ痛むと言っていたから、抱きついたら痛いかな……と遠慮してしまう。
買ってきたお酒で乾杯して、テレビを眺めながら、他愛もない会話をする。
しばらく我慢していたけど、やっぱり触れたくて、シュウの太ももにそっと手を乗せる。
黙ったまま見つめると、ちょっと乱暴に肩を抱き寄せられた。
きつく抱きしめられて「ケガ、痛くないの?」と聞くと「うん」って答える。
シュウの表情が見たくて顔を上げたら、キスされる。
舌を絡めて、何度も何度も。
唇を離すと、服の上からグイグイと強い力で乳房を揉みしだいてくる。
どうしたんだろう、いつもの始まった時の優しい目のシュウじゃない。
もう雄の顔になってる……
私が、いつもと違う格好してるから……?
服を捲りあげて、ブラをずり下げると強く乳首を摘んでくる。
強くされるのは好きな方だけど……いきなりでビックリして体がこわばる。
両方の乳首を持って、ふるふると乳房を揺らされて……感じる声が抑えられない。
乳首にしゃぶりつかれて、仰け反る背中。
ベルトに手をかけて脱がせようとしてくるから、その手を押さえる。
「だめ……血が出ちゃう」
「あとでいっぱい、しゃぶって」
「…うん」
キスしながら服の上から優しく股間に触れると、ジッパーをおろして、まだ柔らかいそれを見せてくる。
直に触れると、甘い吐息を漏らすシュウ。
それを聞いて、どんどん濡れてくる……
我慢できない様子でズボンと下着を膝下までおろしたシュウに「あとでじゃないの?今する?」と聞くと、「しゃぶって」って言うから、柔らかいままのを口に含んで、舌で転がすようにして舐める。
普段から「感じたら恥ずかしがらないでいっぱい声出して、それ聞いたら私もびしょびしょに濡れちゃうから」って伝えてるから、フェラの最中はちゃんと感じたら声出してくれる。
何度も脱がせようと腰に手をかけるから「だめ、汚れちゃうから」って手を押さえる。
声を出して舐めるのを止めた途端、優しく髪を掴んで股間に顔を近づけられる。
「やめちゃダメ、ちゃんと舐めて」ってこと。
ごくごくソフトにいじめたくなるみたいで……時々こんなふうにされる。
素直に応じて、またフェラに没頭する。
たっぷり舐めた後、息継ぎしたくてペニスから口を離すと
「……お風呂、溢れるかな」
思い出したようにシュウがバスルームを覗きに行く。
「ちょうどいいくらいだよ、入ろうか」
生理中でも、いつも一緒にお風呂に入ってくれる。
いつもならじゃれ合いながら洗いっこするけど、バスルームが寒かったから各々で早めに体を洗って湯船につかった。
「あったかいね、気持ちいい」
はぁ、と息をついた私をバックハグしてくれる。
そのまま感じる場所を沢山触ってくれるから……バスルームの中に恥ずかしいくらい声が響いちゃう。
片足をバスタブのふちにかけられて、後ろから体を押し上げられる。
「自分で触ってるとこ、見せて」
「えー……」
「見せて」
恥ずかしいけど、自慰の時みたいに指で触ってみせる。
「ん……、あ……」
「もっと見せて」
ヌルヌルと触りながら吐息を溢すと、シュウの指がヌルリと滑り込んできて「っぁあん……」と声をあげる。
「やらしい声……」
耳もとで囁かれて、ゾクゾクする。
このまま挿れちゃうのかな、と思ったら長く浸かりすぎたようで「暑い、もう出たい」って。
お風呂から出て、バスローブに着替えてソファーでまったり過ごす。
さっきまで盛り上がっていたのに続きをしたがる気配がないから、眠くなってきてウトウトしていたら「寝よっか」と声をかけられてベッドに入る。
「どっちで寝たら体痛くない?」と確認して、いつもと逆の並びで寝転がって手を繋いだら、ギューッと抱きしめてくれて。
キスしたら「しゃぶって」っておねだりされた。
半勃起したそれをフェラする。
先っぽが喉の奥まで来るくらい深く咥えたり、
音を立てて上下させながら裏スジを舐めると
「ああっ、すごい…気持ちいい…」
っていっぱい声出しながらカチカチに勃起してきて、こっちもムズムズしてくる…
音をたてながら夢中でしゃぶりついてたら
「イッちゃいそ…」
って言うから「イッていいよ」って咥えたまま
囁いたら、「やだ…」って。
いつもシュウは絶対に中で出したがる。
口と舌だけでずっと攻めてたら、手を掴まれて、股間に当てられた。
手でもして…って、おねだり。
シュウはフェラも手も激しくされたがるから、
舐めながら手も動かしたら「ああっ」て声を漏らす。
たっぷりしゃぶってベショベショにしてあるから、手でもしやすくなってる。
口から解放して、手で捻って刺激してあげると、ビクビクしながら感じてくれて興奮する。
「中に挿れたい…」
「挿れちゃう?」
苦しそうに頷くから、シーツを汚さないように持ってきていたタオルを敷いて、気をつけながらショーツを脱いで跨った。
ペニスに手を添えて腰をおろす。
1ヶ月ぶりで、アソコはキュンキュンして苦しいくらいで…
「あぁ…すっごい…」
2人とも吐息が漏れる…
下から突かれて、気持ちよくて声も腰も止まらない…
シュウがグイッと正常位に体位を変えた。
「大丈夫?痛くない?」
傷が心配で声をかける。
「大丈夫」
片足の膝裏をグイッと押して、深くまで繋がってきて。
愉悦で甘い吐息が漏れる。
「これ、待ってた……ずっと」
毎日シュウが恋しくて、抱き合いたくて…
こうされたくて、たまらなかった。
「いっぱい出すよ、いい?」
「うん、全部、中にちょうだい」
いやらしい音をたてながら激しく突かれて、声をいっぱい出しながら、シュウが痛くないようにそっと背中に手を回す。
「イく、出るっ」
「イッて!全部出してぇっ」
全部搾り取りたくて中をしめると、ああ……と甘い声を漏らしながらシュウは私の中に射精した。
一緒にシャワーを浴びて、ベッドに戻る。
「ごめんな」
私を抱きしめてシュウがそう言うから
「なんで謝るの?」
って聞いたら
「こんな体で」
って。
それはお互い様。
私が生理じゃなくて、シュウもケガがなければ、もっともっとねっとり抱き合えただろうけど……
クリスマス前はもっと体調が悪そうで、射精の量が明らかに少なかったし……
今回はいっぱい出してくれて、前より元気になってきたんだな……ってホッとした。
それに今回はお泊まりだから、明日の朝まで一緒に眠れる。
シュウの髪を撫でて、キスする。
「おやすみ」
傷が痛まないように体を離すと、いつも通り、あっという間に眠りに落ちていくシュウ。
掛け布団を抱き締めながら眠ってる。
出張帰り、疲れてるんだろう。
なかなか会えないし、このチャンスは逃したくないって思って誘ってくれたのかな。
前みたいな頻度では全然会えてないし、このまま会えないならフェードアウトかもな、ってよぎってたから……
シュウから誘ってくれたの久しぶりだったし、まったく気が無いわけじゃないんだな、って嬉しかった。
また次がいつになるのか、わかんないけど……
たまにだけど一緒に呑んで抱き合って、こうして一緒に眠れるのが、本当に幸せ。
でも、「好き」って囁いても、いつもなら「大好き」って返してくれるのに、今日は無言で。
飽きてきたのかな……
だけど今は、時間作ってくれて「朝まで居れる?」って聞いてくれたほうを信じたい……
そう思いながら、目を閉じた。
目が覚めてスマホで6時前だと確認して、隣に寝ているシュウの手を握ってみるとすぐ握り返してくれた。
股間に触れてみる、半勃ちしてる。
優しく触ってたら、ムクムク大きくなってきた……
「…しゃぶって」
甘えた声で言うから、舌を動かして舐めて、咥え込む。
首を左右に振ったり、上下に動かしたり、舌を使って舐めたり…睾丸を優しくいじったり…
唾液を沢山出して、音を立ててフェラすると声をあげる。
手でシゴいてあげると「うあっ、すごい…」って吐息まじりでやらしい顔をするから、ムズムズしてきて……
「挿れてほしくなってきちゃう……」
「いいよ」
ショーツを脱いで、騎乗位で挿れた。
繋がると愉悦がすごい。
腰をウネウネ動かすと気持ちよくて、声が抑えられない。
下から突かれて、高い声が溢れる。
「イきそう、出すよ」
「イッて…、イッて!」
抱きしめあいながら、果てる。
起き抜けのセックスは、夜以上に気持ちいい……
キスをした後、シャワーを浴びて身支度をする。
いつもバイバイするときは切ないけど、お泊まりした後は不思議と切なさが少ない。
平日の昼間に会ってる時の方が抱き合ってる時間も呑む時間も長いけど、シュウの帰る時間が迫ってくると、寂しくて切なくて……
離れたくなくて、たまらなくなる。
お泊まりした後のバイバイも勿論少し寂しいけど、いつもみたいな切なさはない。
抱き合って、一緒に眠って、一緒に目覚めて、また抱き合ってからバイバイできる……
それは私にとって、自覚してる以上に幸せな事みたい。
ホテルを出て、並んで歩きながらも特に喋ることも無くて。
ここでお別れ、ってとこまで来て、
「気をつけてね」と声をかける。
「うん、またな」
サラッとバイバイしたけど、気持ちは満たされてた。
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