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冷めた想いと火照る身体と
なみ 女性
公開日|2024.11.27
更新日|2024.11.27
シュウとは毎日「おはよう」と「おつかれさま」だけ交わすLINEを続けていたけど、やっと会えた2回が不完全燃焼だったこと、それをリカバリーするようなアクションはないことで気持ちが急速に冷めてしまった。
会えないからこそ挨拶だけでも毎日交わすことで離れていても繋がりを感じられていたのが嘘のように、ただただ挨拶するだけのLINEが日に日に億劫になっていった。
話題をふったところでほぼリアクションはないし、やり取りが続くのはセックスの話題だけ。
その割に、やっと会えて抱き合っても私は足りなくて、「もっとしたい」と伝えても応えられないシュウ。
足りない、という気持ちを抑えきれなくなってしまったのは、きっと私が満足するまで何度も何度も抱いてくれるタクマの味を知ってしまったからだ。
既婚者でありつつ趣味に仕事に多忙なタクマとも頻繁に会えるわけではないし、そもそも今後も関係が続くかどうかも怪しい。
シュウと始まった時は恋してしまって、会いたくて会いたくてたまらない気持ちだったけど…
タクマに対しての気持ちはちょっと違う。
何年も前から時々呑み会で顔を合わせる知り合いで、とにかく見た目がすごくタイプ。
だけど2人で食事をしたこともないし、手を繋いだこともキスしたこともない。
呑み会で挨拶して、軽く会話する以外の接点はない。
お喋りなわけでもなく男っぽいタクマとは話していてすごく盛り上がるわけでもないけど、居心地が悪い訳でもなく……かといって会話で惹かれていく感覚もあまりない。
ただ、見た目がたまらなく好みだからか…
少し触れられるだけで、途端にとろけそうになる。
こんなにも「肌が合う」感覚が強いのは初めてで…お互い完全に性欲発散のためだけの密会でこんなに満たされる事があるのか、と驚くほどにタクマとのセックスは良かった。
肌は合うけど惚れているというのも何か違う…
セフレと言うには浅すぎるくらいの関係。
タクマとこれからどうなるかはわからないけど…シュウとはもうただ惰性で続けているだけになっているのはわかりきった事実。
これ以上は無理だな…と感じて、私から別れを切り出した。
初めは渋ったシュウだったけど、私がもう続ける気がないとわかるとすぐに連絡が途絶えた。
シュウの転勤が決まって一旦別れてみた時が嘘のように、シュウと終わってから1ヶ月以上経過しても何の感情も湧かない。
薄情なもんだな、と我ながら思う。
私は恋をすると夢中になりすぎて、自分で自分を追い詰めてしまう。
もう恋はしたくない。
セックスの欲求を十分に満たしてくれる人と、時折、肌を合わせられる事が理想。
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