日本人夫婦の約半数がセックスレスと言われる現在、レスによる悩みを抱えている夫婦は少なくありません。

お互いがその現状を受け入れた上で円満な夫婦であればいいのですが、つらいのは「したいのに拒否される」「したくないのに応じないといけない」と、セックスに対する欲求に差があることです。


誘っても拒否され続けると、セックスへの欲求不満だけではなく、自分の存在自体も拒否されている気持ちになってしまいますよね。心当たりがあるならまだしも、どうして拒否されているのかわからない場合は、特に身動きが取れません。


レスが理由でつい浮気や風俗を考えても、妻に許されるはずもなく、実行できず、でも妻にも拒否される…そのままでは、気持ちの行き所がなくなり、離婚を考えるほど辛い気持ちを抱えている人もいます。今回は、女性側に拒否をされているレス夫婦について考えていきます。

目次

どうして拒否される?女性側の声




昔はそれなりにしていたはずなのに…という夫婦は、何かしらレスになってしまう理由があると考えられます。どうして夫の誘いを拒否するのか、女性の立場からの意見をいくつかご紹介します。

・家事、育児、仕事などで時間や体力がない


若い頃は、2人だけの時間もたっぷりあり、セックスに費やすことのできる体力もあったでしょう。

しかし、年を重ねるにつれ体力は落ちていき、その分仕事量や増えた家族分の家事の量など、やるべきことは多くなっています。

単純に日々の活動で疲れており、セックスのことまで考える余裕がないのかもしれません。小さい子どもが居れば育児で疲れている可能性もありますし、逆に子どもが大きい場合は、気づかれないようセックスをする時間が取りづらくなりますね。

・夫の口臭・体臭・体型などが変化している


気持ちが冷めているわけではなくても、夫の変わってしまった部分が生理的にきつい…という意見もあります。お互い年を重ねるのは当然ですし、それに伴う変化も仕方のないことです。


お笑い芸人の藤本さんが、元妻に「超臭い!」と言われることをネタにしていることを見たことがありますが、普通の夫婦であれば「臭い」とハッキリ言いながらキスやスキンシップを取ることは難しいのではないでしょうか。

どんなに好きな人でも、臭いが気になると近づくのが嫌になったり、またそれを指摘できないため改善もできない…という状況もあり得ます。


同様に、若い頃と違って太った、持続時間が減ったなど、夫の身体の変化を受け入れたくない女性も多いようです。

・妻側の体型や体臭の変化を気にしている


もちろん若い頃と状況が違うのは男性だけではありません。

妻側も、変わってしまった自分の体型や、気になるじぶんのにおいなどが原因で「夫に触れられたくない、気づかれたくない」というケースもあります。いつまでも綺麗な妻でいることを目指している女性ほど、気にしてしまうかもしれませんね。

少しでも距離を縮めるために



レスを解消したいと考えているのであれば、まずは「セックスするため」ではなく「夫婦の距離を今より縮めるため」に何ができるか考えてみましょう。

・過剰に問い詰めない


レスを解決するため、セックスに対する気持ちを打ち明け、お互いの要求が噛み合えば解決です。

しかし、現実にそううまくいくことは多くなさそうです。もちろん、どうして拒否するのか聞いて、理由が返ってきたならば、解決へ向けて行動するのみです。

拒否している妻のほとんどが、夫を拒否していることに少なからず罪悪感を感じています。
「いつならできる」「月に◯回はしたい」などと約束事のようにするのも、いい妥協案のようですがあまり望ましくありません。義務のようになり、妻側が「仕方なく応じている」というストレスを感じてしまうので、結局根本的な解決にはならないのです。


なかなか話し合えなかったり答えが得られなかったりした場合は、解決法を求めて問い詰めるよりも、以下に紹介するように自分自身の行動を変えることのほうを優先してみましょう。

・自分の身体のケアをする


年齢などが原因で自分の変化を感じる部分があれば、しっかりケアしていきましょう。


特ににおいに関しては、妻が気にしているなら周りの人たちにも気づかれている可能性が高いでしょう。周りの人もなかなか指摘できないデリケートな部分ですから、ケアすることには大きなメリットがあります。清潔にしたり、必要であれば専門の機関に相談したりして解決策を探してみましょう。
ダイエットや筋トレなども、健康を保つためにも必要な要素です。積極的に取り入れてみてください。

・妻を女性として扱う、大切にする


女性は、身体の満足感だけではなく、愛情を感じられて心も満足することを求める人がほとんどです。


逆に言えば、普段から愛されている実感や夫からの労りなどがなければ、夫とセックスしたいという気持ちが湧かないということです。


少しずつ、夫婦のあり方にも多様性がうたわれる時代になってきましたが、やはり家事をこなすのは妻のほうが多い家庭が多いようです。あなたも頑張っているのはもちろんですが、妻がしてくれていることもすべて当たり前のこととして扱わず、感謝の気持ちを伝えているでしょうか。お互いを思いやる会話はできているでしょうか。
また、妻の女性としての部分をないがしろにしていませんか。冗談のつもりでも、体型をいじる、他のきれいな奥さんを褒める、昔と比べるなどの態度があると、妻は傷ついたり不満を持ったりしてしまいますよ。普段からスキンケアやオシャレに気を付けている女性ならもちろんのこと、そうでない女性でも、肌や髪、爪、香りなど、褒められるところがあればどんどん褒めてください。

・セックスの中身を見直す


最近のセックスを思い出してみてください。実は、日本性科学学会セクシュアリティ研究所の調査によると、約8割の女性が気乗りのしないセックスに応じた経験があると答えています。
相手の為に仕方なくと言う応じ方をしていると、なかなか次回に乗り気にはなれませんよね。時間がないからと挿入だけの満足感で終わってはいないでしょうか。女性はむしろ前戯側の方に愛情と快感を感じる人が多いのです。
セックスの機会を得ることができたら、妻が女性としてきちんと愛されていると感じられるような、思いやりがあって丁寧なセックスを心がけてください。

まとめ

いろいろと解決法を提案しましたが、レスの期間が長ければ長いほど「どう誘うか分からない」「今更恥ずかしいしもういい」という考えも大きくなっています。


いきなりセックスはハードルが高くても、普段できていなかったと感じるところから変えていってみませんか。
挨拶を必ず交わす、いたわりの言葉をかけ、できる家事分担をする、手や髪に触れてみる、一緒に寝てみるなど、自分が変わっていけるところから始めてみましょう。

妻の行動や心情を気にかけ、理解や協力することによってセックスへのハードルが下がることもあります。みなさんの夫婦の距離がもっと近づくヒントになっていますように。