キーワードで探す
もっと自分に自信を持っていたなら…
ちむたん🐹
公開日|2023.01.15
更新日|2023.01.15
社会に出てはじめてお付き合いした彼との話です。
彼は職場の先輩で、私よりも8歳年上。
少し前まで大学生だった私にとって、彼は大人の男性で、頼りになる存在でした。
そんな大人な彼がどうして私なんかとお付き合いをしてくれるのか、不思議に思うこともありました。
彼が私に執着していると感じることも、あまりありませんでしたから。
その頃の私はきっと、社会人としても女性としても、自分に自信が持てなかったのだと思います。
いつか彼が自分の前からいなくなるのではないか、そんなことばかり考えていました。
そんなとき、思い切って彼に尋ねてみたのです。「私のこと好き?」と。
すると彼の答えは「嫌いじゃないよ。」私はとてもショックでした。
今思えば、とても照れ屋な彼が精一杯してくれた愛情表現だったのかもしれません。
けれど当時の私には「それほど好きじゃないよ。」というニュアンスに聞こえていたのです。
その後しばらくして開催された慰労会で、別会社のある社員からアプローチを受けました。
女性の扱いに慣れている感じの男性でした。
二人とも酔いが回ってきた頃に、ホテルに誘われたのです。
しかも「身体の関係ができたとしても、俺はあなたと付き合ったりはしないよ。」と前置きされて。
私が断ると「どうして?何が嫌?」と聞かれたので、「あなたが私のことを好きじゃないのが嫌。」と答えました。
するとその男性は「俺だって誰でもいい訳じゃない。少なくとも、あなたのことは嫌いじゃないよ。」と言ったのです。
前に彼が私に言った「嫌いじゃない。」という言葉が頭に浮かびました。
彼の気持ちはこの男性と同じくらいなのかと思うと、寂しさでいっぱいになり、何もかもどうでもいいと思ってしまいました。
そしてつい、その男性とホテルに入ってしまったのです。
翌朝はひどく後悔しました。
彼に対する罪悪感も生まれていました。
彼のことは大好きだったはずなのに、どうしてこんなことになってしまったのか、自分でもよく分かりませんでした。
その後、お付き合いをしていた彼ともギクシャクしてしまい、自然消滅のようなかたちで別れました。
当時の私がもっと自分に自信を持てて、彼のことも信じることができたなら、違う結果になっていたのかもしれません。
もっと読みたい!あなたにおすすめの記事はこちら
ログインをすると利用出来ます
コメントを書く