世間には「喧嘩するほど仲がいい」ということわざがありますよね。そのため、反対に「喧嘩が無いってことは仲が悪いのかな？」と思ってしまうこともあります。

あまりにも喧嘩が少ないと、周囲から「それって大丈夫なの？」「本音を言い合えてる？」「すぐに別れちゃうんじゃ？」と、逆に心配されることも。本人も「実は倦怠期なのかな？」と不安になりますよね。

そこで今回は、喧嘩しないカップルについて深掘りしました。今後の関係性づくりの参考にしてみてくださいね。

目次

カップルなのに、喧嘩しないのはなぜ？


お付き合いをしている間柄なら、多少はすれ違いがありそうなものですよね。しかし、そんななかでも「喧嘩をしないカップル」がいます。

傍から見ると不思議に感じてしまうものですが、喧嘩にならないのには、主に次のような理由があるのです。


喧嘩しない理由①実は「倦怠期」に入っている

周囲からは何も問題が無いように見えて、実は「倦怠期」に入っているから喧嘩が無いだけという場合があります。

ほとんど会話が無い、距離を置いているなど、喧嘩の種を持っていても、喧嘩にまで発展しにくい状況です。


喧嘩しない理由②過度に相手に合わせている

相手が好きだからこそ、衝突を恐れて過度に相手に合わせてしまうために、喧嘩にならないということもあります。

表面上は仲良しカップルに見えますが、実際はどちらかが不満を我慢している状態で、喧嘩の種は有り続けています。


喧嘩しない理由③多少のトラブルは話し合いで解決できている

パートナーに不満があったり、たとえ意見が違ったりしていても、話し合いで解決できているために、そもそも喧嘩に発展しないというケースもあります。

日頃から思ったことを話す習慣があり、お互いに不満が蓄積しません。喧嘩の種を解消できている理想的なケースです。

喧嘩しない理由④そもそも喧嘩の種がない

恋人と趣味が合う、使うものの好みが同じなど、生活のなかでさまざまな価値観が合うために、そもそも喧嘩の種が発生しにくいというカップルも。

これは相性による要因が大きいため、意図してこういったカップルを目指すのは難しいかもしれません。


喧嘩しないカップルの特徴


ここからは喧嘩をしないカップルの特徴……とりわけ、「喧嘩をしなくてもうまくいっているカップル」についてピックアップしてご紹介しましょう。

衝突の少ない2人が、日頃からどういう関係性を築いているのかぜひ参考にしてみてくださいね。（「喧嘩はしないけれど別れやすいカップル」については、このあとの章で後述します。）


喧嘩しないカップルの特徴①コミニュケーションがうまい

喧嘩しないカップルの特徴1つめは、コミニュケーションがうまいこと。日頃から、雑談以外にも、2人の間で重要な事柄の報告・連絡・相談を欠かさないので、お付き合いも順調です。

なにか気がかりなことがあっても、別に喧嘩をする必要はありません。たいてい話し合いで解決が可能になります。2人で色々な問題に立ち向かえる、そんな関係性が築けているのでお付き合いも長続きしやすいのです。


喧嘩しないカップルの特徴②お互いの価値観を尊重できている

お互いの価値観を尊重できているカップルも、喧嘩をしません。自分には自分の考えがあり、相手には相手の考えがある……それを理屈で理解しているのではなく、心で納得しているのです。

どんなに仲の良いカップルでも、相手と価値観が合わないポイントは必ずあります。一時的に衝突したとしても、お互いを尊重しあえる相手となら折衷案を出すことができるはず。結果的に、大きな不満も残りにくいのでしょう。


喧嘩しないカップルの特徴③相手のニーズに気づくことができる

相手のニーズにすぐ気づくことができるのも、喧嘩しないカップルの特徴。「あ、今こうして欲しいんだろうな」「〇〇ちゃん/〇〇くんなら、コレ喜ぶよな」と、お互いに想像できるのです。

これを可能にするためには、ある程度相手のことを知らなければなりませんし、自分の気持ちにも余裕がないといけません。けれども、一度できるようになると、喧嘩の種も生まれにくくなります。


喧嘩しないけれども別れるカップルの特徴


喧嘩をしないカップルのなかには、ただ喧嘩をする（＝衝突して問題を解決する）ことを先送りしているだけで、喧嘩の種自体はずっと持ち続けているカップルも。

決して「良い関係」とはいえないのですが、そんなカップルから学ぶことも大いにあるでしょう。ここからは「喧嘩はしないけれど別れやすいカップル」の特徴を深掘りしていきます。


喧嘩しないけど別れるカップル①そもそも相手に関心がない

お互い相手に対する関心が薄いカップルは、喧嘩もしない分、心の深い部分の交流もありません。一見平和なようにも見えますが、実際はとても希薄で表面的な関係です。

心の交流が無いと、常に自分の視点を通して相手を見ることになり、相手の視点（本当の心境）を理解することができません。表面的な利害が一致する間は一緒に過ごせますが、なにかのきっかけで亀裂が入ると修復不可能に陥りやすいです。


喧嘩しないけど別れるカップル②お互いに主張が苦手で衝突を恐れている

自己主張が苦手なカップルも、喧嘩や意見の衝突を避けてしまうことがあります。自分の本音を話して相手に嫌われるのが怖いのです。しかし、不満を感じていない訳ではなく、単に表に出していないだけ。

ですから、喧嘩の種はずっと存在し続けている状況です。このように我慢していると、いつしか不満の感情が爆発してしまいます。この関係性に亀裂が入るまえに、お互いに腹を割って話せる関係を目指すとよいでしょう。


「喧嘩するほど仲がいい」って、それほんと？


前章までは「喧嘩しないカップル」について掘り下げてきましたが、一方で「喧嘩するカップル」についてはどうでしょうか。

ことわざでは「喧嘩するほど仲がいい」と言われますが、実際のところは、必ずしもそうとは言い切れないようです。


パートナーと喧嘩しない人の割合・夫婦の満足度（夫婦ver）

「夫婦」というケースではありますが、あんしんFPパートナー株式会社が2017年に行った調査の結果に、“夫婦の関係と満足度”にまつわる興味深いデータが。

25歳～39歳の既婚者男女480名に「夫婦喧嘩の頻度はどのくらいですか？」と質問したところ、なんと「しない」と答えたのは20％で、同率で「月に1回」も20％だったそう。

これに続いて「3ヶ月に1回」は19％、「半年に1回」が14％。次いで「週に1回」は13％、「年に1回」が9％で、ワーストの「週に3回以上」は5％のようです。

また、「パートナーに満足していますか？」という質問に対しては、週に3回以上喧嘩をするカップルの満足度は54％だったのに対し、喧嘩をしないカップルの満足度は、なんと90％も！

喧嘩しない夫婦のほうがあきらかにパートナーへの満足度が高いので、「喧嘩するほど仲が良い」というのは、現代の夫婦間には通用しなさそうですね。

（出典：『喧嘩するほど仲がいい』は嘘！？ いい夫婦の日（11月22日）アンケート！ ～みんなが知りたい夫婦のギモン～｜あんしんFPパートナー株式会社 保険のビュッフェ　@Pressより）


喧嘩せずに自分の気持を伝えることが大切


ここまで「喧嘩」の有無にフォーカスしてきましたが、実際のところ、誰だってカップル間の「喧嘩」は無いほうが嬉しいですよね。

しかし、「喧嘩」をすることで本音を話し合えるという側面もあるので、必ずしも悪いことばかりではありません。

ただ、あえて理想をいうなら、日頃から「喧嘩」ではない形で「本音」を伝えるコミュニケーションがとれることが大切です。

いくら衝突を避けても、自身の感情を相手に分かる形で表出しないと、相手はいつまでもあなたの感情を理解する機会を得られないためです。本当の絆は、こういった心の交流から生まれてくるのではないでしょうか。


まとめ

カップルの間で喧嘩が少ないのは基本的にはポジティブなことですが、「喧嘩にならない」のと「喧嘩しない（避けている）」のとでは、そのカップルの本質が大きく異なります。

普段から本音で話ができて、お互いに思いやりも持っているために「喧嘩」にならないのであれば、今後もきっと良い関係性が築けるでしょう。

一方で、喧嘩しないことで根本的な問題解決を後回しにしているカップルは、反対に「喧嘩の種」をずっと内包したままになっています。いずれ「倦怠期」や「別れ」といった破綻に繋がりやすいので注意が必要です。

末永く心地よい関係性を築くためにも、喧嘩になる前の段階で、腹を割ってなんでも話し合える関係性がベター。普段からそういった関係性をつくれるように心がけましょう。