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ジャニーズ事務所の藤島ジュリー社長が謝罪動画を公開! 〜日本の芸能界が迎えた21世紀最大の転換期~
toy-box 男性
公開日|2023.05.20
更新日|2023.05.20
ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏の性虐待に対して、現社長の藤島ジュリー社長が謝罪動画を公開しました。
引用:【全文】ジャニーズ藤島ジュリー社長が性加害問題を謝罪「ただただ情けなく、深く後悔」一問一答
しかし、公開動画に関しては数々の厳しい意見があがっており、あまり有効な対応策にはなっていないのが現状です。
これまでかたくなに沈黙を貫いてきたジャニーズ事務所が、なぜこのタイミングでの動画公開に至ったのでしょうか?
今回は、動画を公開するに至った理由や、日本の芸能界が直面している問題について海外での性虐待問題を参考に考えてみました。
ジャニーズ事務所が謝罪動画公開に至った経緯
カウアン・オカモト氏の会見全文はこちら。
【全文】親には「辞めてからもずっと言えていなかった」 元ジャニーズJr.がジャニー喜多川氏からの性被害を語る
会見を受けてやや時間差はありましたが、民放のニュースサイト、TBSラジオなどキー局が重い腰をあげ、公式メディアでのジャニーズでの性虐待問題を取り上げはじめました。
ほかにも、YouTube上では大物YouTuberとカウアン氏のコラボ動画も話題となり、会見よりもさらに赤裸々に当該の問題について触れられ話題を呼んでいます。
このことから、もはや沈黙を貫く方が不自然な形は否めず、ジャニーズ事務所としては異例の社長による顔出しでの謝罪動画が公開されました。
謝罪動画の内容を一部紹介
実際に公開された藤島ジュリー社長の謝罪動画の内容を一部ご紹介します。
全文は冒頭で紹介してリンクより確認可能となっています。
謝罪に対する世間の反応
以下、girls channelスレッド上でのコメント
引用:Girls Channel
肯定的なコメントもごく少数ありましたが、世間的にはかなり厳しい意見が多くありました。
なかには、知らなかったでは済まされない、とりあえず謝っているだけ、廃業した方がよいなどかなり過激な意見も多くありました。
解決策を示したとは言い難い
今回の謝罪動画のなかでは、性的虐待についての事実は基本的に認めてはいません。
ジャニーズが世間を騒がせていることは問題だと認めながらも、性虐待については全て確認段階であるとし、性的虐待そのものに対しての謝罪は一切なされていないのが事実です。
また、今後の対応については社外取締役や弁護士など外部の有識者と協議して進めるとしながらも、具体的解決策は一切なく、ひとまず謝罪したといった感じが拭えない結果となりました。
記者会見ではなく、録画した動画での謝罪であったことに対しても、説明責任を果たしたとはいえないと多くの批判が聞かれています。
ジミー・サヴィル氏による性虐待問題からみるジャニーズの性虐待問題
その中でも、今回のジャニー喜多川氏の性虐待問題の立ち位置についてはイギリスの大人気テレビ司会者であったジミー・サヴィル氏の性虐待問題に類似しているといえます。
事実、海外ではジミー・サヴィル氏の性虐待報道を境に、芸能界で蔓延していた大物芸能人の社会的問題が隠ぺいされてきた体質を変える大きなきっかけとなりました。
大人気司会者の性虐待問題
ジミー・サヴィル氏はイギリスの大人気司会者でしたが、10歳未満の男女を含む総勢200人以上への強姦、性虐待を行っていたことが死後に発覚しました。
現在では「イギリスで最も多くの罪を重ねた性犯罪者の1人」とされています。
生前、上記の問題が報道されることはなく、むしろ慈善事業活動家として多くの活動をしていたサヴィル氏へは好意的なイメージが持たれていました。
しかし、問題が発覚後に調査したところ、多くのテレビ関係者や慈善事業関係者がサヴィル氏が行っていた行為を知っていながら黙認していたという事実が報道されています。
また、一部の関係者の中ではサヴィル氏と他者を2人きりにしないなどの、いわゆる「暗黙の了解」が現場レベルであったようですが、上層部はこのことに関して対応する姿勢は全くなく、黙認していたという事実まで報道されたのです。
この問題に対し、ジャーナリストのモビーン・アザー氏は「サヴィルとバッキンガム宮殿、BBCは邪悪な三角関係にあった」と述べており、イギリス王室、国営放送をも巻き込んでサヴィル氏の問題は隠ぺいされていたとされています。
今でこそ、未成年への性犯罪を積極的に取り上げている英国放送協会:BBC(イギリス国営放送)ですが、当時はサヴィル氏の問題に対しての隠ぺいに関与していたことが濃厚となっており、国営放送の信頼を揺るがす事態となりました。
世間で性虐待への関心が強まった過去
この事件をきっかけに海外の芸能界では、その隠蔽体質を改善しようとする活動が強まりをみせはじめました。
BBCは現在も隠ぺいについてはっきりとは認めてはいませんが、その後に起こっている性虐待報道への感度や頻度は明らかに高くなっています。
また、米国ハリウッドでの女性への性的搾取も明るみにでるようになってきているなど、海外での社会問題へのブラックボックスは徐々に払拭されつつあるように感じます。
日本との比較
この流れに日本も続いてほしい所ではありましたが、現在も日本では今回のジャニーズの一連の報道のように、大手事務所へのメディアの忖度は払拭されていません。
YouTubeやTwitterなどのSNSの普及により、いくらか風通しはよくなってはいますがまだまだ報道に対しての後進国であることは否めない事実です。
謝罪動画によって迎えた日本芸能界の大きな転換期
現在の状況から考えて、いま日本の芸能界は大きな転換期な転換期を迎えているといえます。
今後、どのような結末が待っているかは予想がつきませんが、期待も込めて勝手に考察してみたので説明していきますね。
芸能界におけるジャニーズというパンドラの箱
これまで、ジャニーズや大手芸能事務所の不祥事などは一部のメディアで極小さく報道されることはありましたが、キー局の民放では全く報道されないといういわば触ることの許されない『パンドラの箱』のような状態でした。
しかし、今回の騒動をきっかけにジャニーズ事務所は、はじめて代表取締役社長自らが顔出しで謝罪動画を公開するという事態となっています。
このことからも、芸能界で当たり前になっていた隠ぺい体質が大きく変わるきっかけとなっていることは間違いありません。
動画内ではジャニー喜多川氏による性虐待の事実は認めてはいませんが、今後、正確な事実が明らかにされ、対面での謝罪会見、被害者への対応などが早急に進むことが期待されます。
キー局が取り上げたことで高まる関心
キー局でも先陣をきって言及しているのがTBSになります。
過去には『報道のTBS』とよばれ、数々の社会情勢について鋭く切り込んできたTBSが、ジャニーズの性的虐待について報道した意味合いは決して小さくないでしょう。
とはいっても、まだまだキー局での一連のジャニーズの問題に対しての報道は決して多くないのが現状です。
一部ではテレビ業界がジャニーズに見切りをつけたとの見方をする記事なども散見されますが、今回の報道の有無の本質はキー局が積極的に報道することでより多くの人に今回の事件が認知されることにあります。
今回の事件を通して、たくさんの人が日本芸能界の隠ぺい体質も含めた事実を認知し、今後同じような事件が起こりにくい環境を作ることが求められていくでしょう。
いま、求められる芸能界全体の変化
日本芸能界は現在、大きな転換期を迎えています。
1962年にジャニーズが創業してから現在まで、日本芸能界とジャニーズは切っても切り離せない関係を築いてきました。
そのことがいつしか、大きなしがらみとなり、芸能界の影の部分を作り上げてきた部分は否定できません。
神聖化しているジャニーズへ報道のメスが入ることにより、芸能界全体の風通しが改善され、これまで被害者が泣き寝入りしてきたような社会的問題が少しでも改善されることを願うばかりです。
まとめ
今回はジャニーズから発表された謝罪動画を元に、日本の芸能界が迎えている転換期について考察してみました。
数々の話題とエンタメを運んでくれる芸能界ですが、同時に大きな影もあることは事実です。
その象徴こそが今回の一連の事件であるといっても過言ではなく、早急な体質改善が求められています。
ファンや視聴者を熱狂させるパワーがある芸能界だからこそ、そこで活躍するひとたちの心と体の健康も守られる業界であることが期待されます。
テレビ離れが叫ばれる昨今だからこそ、クリーンなイメージの構築を図り、芸能界の根本的な改革に乗り出すことでテレビ離れを食い止める良い機会にもなるのではないでしょうか。
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