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恋愛感情ではないのに、誰かのことをとても「大切だ」と思ったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人の感情はなかなか複雑ですし、当の本人もそれがなぜ恋愛ではないのか、不思議に思っていることも。
また、周囲の友人の話を聞いて、恋愛感情以外にも「大切な人」がいるというのはどういうことなのか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
今回は、この特別で不思議な感情について、一緒に考察していきましょう。
目次
ここで参考にしたいのが「8種類の愛情」をあらわす言葉。古代ギリシャ人が考えていたという概念で、次のような言葉があります。
・アガペー(無償の愛)
・エロス(情欲的な愛)
・ストルゲー(家族愛)
・フィリア(深い友情)
・フィラウティア(自己愛)
・プラグマ(永続的な愛)
・マニア(偏執的な愛)
・ルダス(遊びとゲームの愛)
これらは、日本語にすると「愛」として一括りになってしまいますが、1つ1つ細分化して言語化されると、「あぁ、なるほど!」となんとなく概念を理解できるでしょう。
このなかで、とくに恋愛関係に無い人に向けられたあたたかな気持ちが「大切な人」という言葉として形容されたのではないでしょうか。
本当に大切な人なら、「恋人」や「セフレ」などの交友関係上の特別な肩書きが無くても一緒にいる時間を楽しむことができるはず。身体の関係のときにしか会えないような人は、建前が立派でも、本当は大切に扱ってくれない人ではないでしょうか。
次の実例を見ながら、本当に「大切な人」「特別な人」という感情がどういったものなのか、知っておくと良いでしょう。
たとえば、自分の進路にまつわる専門知識を教えてくれた恩師や、部活で親身になって指導してくれたコーチ、気持ちを支えてくれた先輩などが該当しますね。
たとえば、子供の頃からずっと学校が同じ同級生や、近所に住んでいて一緒に育った幼馴染など、すでに一緒にいることが当たり前になっている人は、恋愛感情がなくても「特別」になり得ます。
そういった人は「大切」な存在になることがあるでしょう。同じ年齢の気の合う友人という場合もありますが、年上の友人や年下の友人など師弟関係のようになることもあり得ます。
新しく恋愛対象になる人ができたとき、その元恋人は、かつて「特別だった人」のような立ち位置に変わります。恋愛感情がなくなっても、心の思い出のアルバムのなかに、ひっそりと保管されているのかもしれませんね。
もし、親しい間柄でなかったなら、相手への憧れはどこかフィクションめいた理想像になっているかもしれません。「思い出補正」という言葉があるように、その美化された思い出自体が特別で大切なのかもしれませんね。
前述のような「大切」「特別」といった気持ちが、恋愛感情とは違うのか不安になってしまう方もいらっしゃる模様。おそらく、現在の恋人への後ろめたさがあるのでしょう。
しかし、冒頭にもお話したように、人が持つ愛情は、実はさまざま。その相手と特段ロマンティックなことをしたい訳ではないなら、それは単に「大切」なだけではないでしょうか。
ひとつのリトマス紙として有効なのは「相手の幸せを喜べるか?」という点です。相手が他の異性とイチャイチャしている様子を見て祝福できるなら、それは恋愛とはまた違った「大切」や「特別」といった感情なのでしょう。
もしも、あなたが「大切だけど恋愛感情は無い」とか、「恋愛感情ではないけれど好き」と言われたら、相手はあなたに対して「特別」な感情を持っている可能性があります。
また、これまで一緒に過ごした時間が長いなら「友達」や「幼馴染」、「恩師」など、従来の関係性のなかでのあなたを好んでいたということでしょう。
“異性間での好意=恋愛”と結びつけてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、冒頭でご紹介したように愛情を細分化するとさまざまな感情がありますので、異性の間でも深い友情や親愛の感情を持つことがあると知っておくと良いでしょう。
日常のなかで「大切」や「特別」という言葉は、恋愛と結びつきがち。しかし、人生のなかでは、それ以外にも人を大事に思う気持ちが発生することがあります。
今現在恋人がいる人は、彼氏・彼女にそのような人がいることに嫉妬してしまうかもしれませんが、普段意識していないだけで、あなたのなかにも「大切」や「特別」といった気持ちが隠れているかもしれませんよ。
この機会に、自分自身が恋愛以外にどんな愛を経験したか振り返ってみてくださいね。きっと、あなたの日常がこれまでよりも、ちょっぴり豊かに感じられるはずです。
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