巷で話題の「蛙化現象」。グリム童話の「かえるの王さま」にちなんだ言葉で、若い世代の女性を中心に、共感する方が増えている模様です。

なかには、恋愛がうまく行かないことに悩んでいて、どうしたら克服できるか模索している方も。そこで今回は、蛙化現象を克服するためのアイデアをご紹介します。

目次

中・高生、大学生にあるあるな“蛙化現象”とは


“蛙化現象”とは「大好きな人から好意を向けられると、気持ち悪く感じてしまう現象」をあらわした言葉で、ここ数年で多くの女性の共感を得るようになりました。

SNSや動画メディアなどで取り上げられることが増えている一方、意味が拡大解釈されているとも言われます。この記事では、“蛙化現象”を次の2つの意味に分けて考えていきます。


相手はとても素敵なのに、自分のことが好きだなんて受け容れられないパターン

1つめは、従来から語られている“蛙化現象”。片思いの人から好意を向けられると、理由も無いのに突然気持ち悪いという感情が湧き出してしまうというものです。

「こんな自分を好きでいてくれるなんて、そんなはずない、気持ち悪い」といった葛藤もあり、好意を寄せられることに耐えられなくなってしまう模様。

せっかく両思いになっても、お付き合いに発展できず、期待に応えられない自責の念を感じることもあるのだといいます。


相手の些細な欠点が見えると、ドン引きして突然冷めてしまうパターン

2つ目は、最近話題になっている広義の“蛙化現象”。従来から語られる「蛙化現象」よりも範囲が広く、冷めてしまう理由が相手に存在します。

「え、なんでそんなことするの?」「〇〇するなんて無理……」などなど、好きになった人の些細な欠点を見つけて突然いたたまれなくなり「気持ち悪い……」と引いてしまうそう。

SNSや動画サイトのなかでは、“異性の欠点あるある”のようにしてイジる風潮もあり、一部では「ただ相手に冷めただけなら、蛙化現象じゃないのでは?」という指摘もあります。


従来の蛙化現象(相手からの好意に耐えられない)を起こす理由と対処アイデア


従来の蛙化現象の場合、「気持ち悪い」という感情が自分のなかに出たとき、実は本当に気持ち悪いと思っている対象は、自分自身なのではないかといわれています。


周囲と自分を比べて自信を失っており、好意を向けられることに耐えられない

現代では気軽にSNSで他人の私生活が見えるようになったため、つい自身と比較してしまい、「みんなはこんなに綺麗なのにわたしは……」と悩んでいる女の子も多いです。

「あの人に比べて自分は醜い」とか「自分が嫌い」という感情に苛まれて自信を失ってしまうと、恋愛している自分を客観視して、気持ちが冷めてしまうことがあります。

また、「わたしはわたしを嫌いなのに、なぜあなたはわたしを好きというの?」と相反する感情の矛盾を受け容れられないことも。まずはSNSと距離をとりつつ、自分のことを肯定する気持ちを持ってみて。


恋愛経験が少ないために、「推し」と「好き」を混同している

とくに10代〜20代前半は、まだまだ恋愛経験が少ない時期。「〇〇くんは推し!神!尊い!」と、まるでアイドルを眺める気持ちで異性を見ていることもあるでしょう。

しかし、相手を過度に神格化しすぎると、お付き合いの段階で「自分なんかが、なぜこの人と付き合うの……!?」と状況を受け容れられず、混乱してしまいますよね。

「好き」という言葉に、本当の恋愛感情が伴っていない場合、少しずつ“本当の恋”を知って「推し」との違いが明確になっていくことで、自然に蛙化現象がおさまるかもしれません。


広義の蛙化現象(理想と違って冷めた)を起こす理由と対処アイデア


広い意味での蛙化現象の場合、ご自身の理想と異性の現実とのギャップを埋めることができずに、突然冷めてしまうのではないかといわれています。


相手を無意識に理想化して完璧を求め、現実とのギャップに悩んでいる

相手の些細な点に「無理!」と引いてしまうのだとしたら、それは自身のなかで無意識につくりあげた理想像に恋をしている状況。現実的に、本当の相手が見えていないのでしょう。

本当に好きな相手の内面にまで惚れ込んでしまっているときは、些細なことなど気にならないほど盲目になるもの。実はまだ、そこまで相手を好きな段階ではないのかもしれません。

また、自分の“常識”を異性に求めたとき、応えて貰えないと“常識外れ”と感じて冷めてしまうことも。現実的に、異性に対しての期待が大きすぎるのかもしません。


学生時代にありがち!「恋に恋している状態」=実は本当の恋じゃない

本気で好きになれる人には、そんなに簡単に出会えるものではありません。だからこそ、学生時代には相手のすべてにのめり込むような恋の経験が無い方もいらっしゃるはず。

そのような段階で、本やネットの情報だけで恋愛を知り、願望だけが先行すると、イメージばかりが大きくなって現実的な恋愛の支障になってしまうことがあります。

だからこそ、気になる人ができるとときめきを感じるのに、現実を見ると冷めてしまう。いわゆる“恋に恋している状況”です。知識やイメージ、外見にとらわれず、異性の内面に目を向ける経験を積んでいきましょう。


蛙化現象を克服するアイデア(治し方)



蛙化現象を克服するための方法は巷でさまざま語られていますが、シンプルに整理すると次の4つのアイデアが代表的です。

・まずは自分のことを肯定し、自信をつけること
・「推し」と「好き」を混同しないようにすること
・異性を理想化しすぎず、1人の人間として見ること
・相手のリアルな内面に目を向けるような恋愛経験を積むこと


若い頃に蛙化現象を経験した大人女性が、「昔わたしもそうだった」「今思ってみれば、あれは恋じゃなかった」「経験を重ねるうちに自然に克服できた」と語っている経験談も散見されました。

大切なのは、蛙化現象は自身の問題だという点。「気持ち悪い」という感情が出たからといって相手の問題ばかりあげつらってしまうと、恋がうまく行かなくなってしまいます。


好きな相手(彼氏・彼女)が蛙化現象になったときの付き合い方


好きな相手が蛙化現象になってしまった場合、「相手の問題」と割り切り、あまり悩みすぎないようにしましょう。

好きになってくれるよう無理に迫ったりせず、ゆっくり時間をかけて信頼関係を築いていければベターです。

一方、相手があなたを過度に理想化しているようなら、残念ながらこのままのお付き合いは難しいかもしれません。一旦、本音で話し合う機会を設けてみて。

まとめ


今回は、蛙化現象を克服するためのアイデアをご紹介しました。

自分に自信が無い状況や恋愛経験が少ない状況では、自分のことを過度に嫌ったり、相手を理想化しすぎたりと、恋愛に支障が出てしまうことがあります。

まずは、好きな異性と実際に交流を深めて、スマホ越しでは知ることのできない「1人の人間」として、相手の内面を知るところからはじめてみてはいかがでしょうか。