レス

まゆ

公開日｜2023.01.17

更新日｜2023.01.17

不倫する人妻、と聞くといかにもAVや官能小説に出てくるような妖艶で男に好かれそうな熟女を想像されがちだが、実際はそうじゃない。え、あの人が！？というような見た目の女性の方がしているもの。それは私自身にも言える。ダイキをはじめ複数の男性を知るようになって以来初めて、息子の中学の学校行事に出た。派手めなママより、髪はひっつめで服も地味、顔の造型もさして良くないようなママを目で追うようになった。「私もそうなように、意外とあなたみたいなタイプが男居るのよね？」と心の中で問いながらマスクで隠された口元をニヤつかせた。複数と付き合うわ勝手に決めつけるわ、私って最低だなと思うが口に出さなきゃ何を思おうが無罪だ。

そしてそんな地味で色気も皆無な四十路に差し掛かる主婦も、化粧し髪を整え小綺麗な服やパンプスを身につければかなり変貌する。旦那の前でも子供の学校でも町内会でも、する必要が無いからしないだけ。そして変身するのは付き合う男に会う時。

もう一つ思うのは、どんなに夫婦間がセックスレスであれ、妻側は不倫願望が皆無な事も多いという事。これは男女の体の構造も大きい。とあるセックスレス十年目の友人らと話していた時「旦那に相手にもされなくなった時、私はしたいとかより“寂しい”が大きくなったよ。まるで捨て置かれたみたいな感覚というか、自分が不要とされて寂しいというか」そう告げると、彼女は「まぁ、それはあるよね。でも不倫したいとは全く思わないけど」と言った。すでに相手が居る私は、事実を隠しながら「だよね、面倒そう」と返す。

もう一人は「私セックス自体大嫌いだから、しなくなって清々してる」と言い出した。この意見は本当に多く、実生活でもネットでもよく見る。妻がセックスが嫌で拒み続けるうち、旦那の意欲も削がれてセックスレスになるいわゆる妻側セックスレスというやつ。セックスが楽しめず苦痛と感じてしまうのは仕方ない、濡れにくいとかGスポットが分かりにくいなどの体質もあると思うから。ダイキの夫婦などまさに妻側セックスレスの典型。だが旦那側は溜まるものは溜まるし、発散が必要。だが法的に許されている相手に拒否をされたら、発散のしようもない。そこで法を冒すと分かっていながらも不倫相手を探してしまうわけで。そんな男らの前に

地味でさして綺麗でも無いが、脱がせてみたら自分のするどんな愛撫にも愛液を溢れさせて歓喜しGスポットもクリトリスの感度も良く、更には避妊が要らず中出しまでし放題、性格は従順で頼んだプレイは大概OK。そんな体でありながら旦那しか知らずその旦那にも飽きて捨て置かれ、誰の色にも染まっていない。若い女は結婚を迫ったり会えない日が続けば不平を言ったりプレゼントや高い食事を求めたりと面倒だが、家庭があるから面倒も言わず、何も要求せず、自分が会いたい時には応じてくれる。そんな女が出てきたら…。

確かに手離したくなくなる、自分が飽きるまで。ダイキもたかさんもシュウくんも、離さないはずだ。

けれど不思議にもなる。男達は溜まる生き物だけど、簡単にスマホで見られるアダルト動画と右手があれば発散が叶うはず。なのになぜわざわざ発覚した時のリスクを負ってまで“女”に出そうとするのだろう。射精という行為ならセックスもオナニーも同じ事なのに、なぜわざわざ。その疑問が一番沸くのはシュウくんにだ、彼はいつも急に「ごめん、ムラムラしてる。いいかな」と呼び出す。23歳の若さだけに、ホテルに行く間も待てず車や深夜の公園で咥えさせバックで激しく突き欲を満たすが…彼の住まいは私の住む場所から遠い。自宅でムラムラしたのなら、夜中に車を出さなくても手で抜けば手軽だろうに。彼は昂ると必ず私を呼ぶ。私もまた恋愛感情は無くただの本当のセックスフレンドと思っているので、食事やデートなどの余計な事は要らないし他二人と会わない間の暇潰しになるので丁度良いが、「どうしてわざわざオナニーよりセックスを選ぶの？射精の快感はどちらでも得られるのに」という疑問をずっと機会がなく聞けずにいる。

先に述べたように、私は彼らにとって都合が良い。だからたまには抱きたいとか一回くらい試したいとか思うのは分かる。だがどの彼も私と知り合ってからオナニーをしなくなった。毎回必ず射精は私とのセックスで行う。そこがいつも分からない部分。特に骨抜きにするようなテクニックを使ったり、アブノーマルなプレイをするわけでも無い。ただ「してみて」と言われたり「させて」と言われれば拒否しないという程度。シックスナインだったりアナルに指を入れられたりぐらいのものだ。セックスじゃなかったら得られない、オナニーでは得られないという程のものは私とのセックスには無いはず。なのにオナニーで済まさない理由は何なのか…単純な疑問でいつか聞いてみたいとも思う。

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