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美しい人妻❤︎ vol.1 そういう関係になってしまった
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公開日|2024.11.04
更新日|2024.11.15
私には妻がいます。ただ、結婚して間もなく性交渉がほとんど無くなりました。私はしたかったのですが、平日の夜遅いからダメ、では週末の夜そういう雰囲気に持っていこうとすると、その雰囲気を壊す方に持っていったり。それでも始めの頃は、私が何とか努力して行為に至ることもありましたが、拒否されることが続いて、しばらくしない期間があると「しなくても大丈夫じゃない」と妻は言うようになり、そして、ある時、勇気を振り絞って私がしようとすると「そんなにまでして、したいか」と罵られ。私は耳を疑いました。どういう立場で、そんな言葉を口にすることが出来るのか?させなくて申し訳ないと思うことこそあれ、逆に非難されるとは。どういう育ち方をするとこうなるのか。理解不能でした。それからは、拒否されるのが恐くて、するための努力もしなくなりました。結婚しているため、他の女性と付き合うこともできず、男としての人生が完全に閉ざされてしまった失望感で苦しみました。まだ若かったし、お互いに辛い思いをしたとしても、その後の長い人生を考えたら、この時、やり直す決断をするべきだったのかも知れませんが、それができずに、結局、ひたすら私が耐える結婚生活が続くことになりました。
私もまだ20代で若かったので、職場周辺の女性が興味を持って近づいて来ることも何度かありましたが、私が既婚であることを知ると当たり前ですが、皆、離れていきました。飲み会の帰りに一度だけ、ある女性とそういう関係を持ったことがありましたが、それきりそういう機会もなく、せいぜい食事に一緒に行った女性がいたくらいでした。結婚していると、冴えないモテない男よりも悲惨だなと思いました。そのうち、仕方なく、時々風俗で処理する程度で耐えるようになっていました。
30歳を過ぎてから転職し、東京から、ある地方都市に移りました。妻も仕事がなく暇を持て余すようになり、気持ちが変化するのではないか、そろそろ子供が出来てもいいなと微かな期待をしましたが、叶わぬ夢でした。
新しい職場にM子という女性がいました。派手さはないものの整った顔立ちで、明らかに他の女性とは一線を隔する見栄えがしました。私より1つ年下で、その時は夫と子供が一人の家庭のある女性でした。自分の美しさを鼻にかける態度は全くなく、明るく気さくな雰囲気の女性で、職場の男性のほとんどが彼女を特別視しているのが分かりました。いわゆる職場のマドンナ的な存在です。私も彼女に心惹かれましたが、独身だとしても躊躇するのに、まさか人妻に手を出すような危険なことをする気にはなりませんでした。また、美しい人妻に、そんな不貞を働いて欲しくなかったし、貞淑な妻であり、良き母親であって欲しいと思っていました。
職場のオフィシャルではない歓迎会に参加したときのことです。そこにはM子もいましたが、皆酔いが回り、席も入り乱れた頃、彼女の横にべったりくっついている男がいることに気付きました。その男は独身で、彼女よりも年下であるにも関わらず、彼女のことをMちゃんと呼び、タメ口をきいていました。二人だけでそうしているのではなく、他の同僚たちと会話をしながら、まるで、周りも認めている恋人同士のような感じでした。一体どういう関係なのか?周りも認める不倫関係?理解不能でした。
それ以来、その男がM子に接する様子が目につくようになり、職場でも同じようにしていることが分かり、内心、腹立たしく思うようになりました。しかし、M子は何故、あの男のあのような態度を嫌がるでもなく、むしろ受け入れているのだろう?周りも何故咎めないのだろう?旦那はこれを知っているのか?もしこれを目にしたら普通の神経なら怒り狂うはずだと思いました。その後、実際には苦々しく、腹を立てている人たちがいることがいることを知りました。当然だと思いましたし、この職場にもまともな人がいるんだと、少し安心しました。
しかし、常に、あの男がM子に接している様子を見ていて、M子が落ちるのではないか、彼女にも気持ちが不安定になり魔が差すこともあるはずだ。いや、既にそういうことがあったかも知れない。などと考え、気が気でなくなるようになっていました。旦那は何をしているのか?しっかりしてくれ、とも思いました。そして、あの男に食われるくらいなら、私が食ってしまいたい。という気持が私の心の中に芽生えていました。倫理的にいくら正しいことを主張したところで、実質的に彼女があの男の好きなようにされてしまったら元も子もない。そう考えるようになりました。
私も行動を起こしました。ただ、あの男のように人前で彼女に、あのような接し方など、みっともなくてする気になるはずなく、給湯室や休憩室で彼女と二人きりになったときに、会話の中で冗談ぽく気がある風なことを言ったり、多少の絵心があったので彼女と私を模したイラストを描いたメモをコッソリと渡したりして、それとなく気持ちを伝えていました。彼女とは、たまたま大学が隣同士で、同じ期間を同じような場所で過ごしていたこともあり、会話も弾み、すぐに親しくなることが出来ました。ただ、少し踏みこんで気持ちを伝えると、拒否しているのが分かり、その直後は落ち込みましたが、そういう女性ではないことが確認できた気がして、却って気持が落ち着きました。ずっと後で彼女が言っていたことですが、「夫も子供もいるのに、何でこの人、こんなことしているんだろう?と思った。」と聞かされました。でも逆に、それでは何故、夫も子供もいるのにあの男の異常な態度を公然と許し、むしろ喜んで受け入れるという、普通ではない態度をとるのか。彼女の言動に矛盾を感じました。多くの男に常にチヤホヤされていると、麻痺してこうなってしまうものなのかも知れませんが。
それにしても、彼女のマドンナぶりは本物で、職場の色々な男性が淡い期待を抱いてM子に近づいては夢破れる様を目にしました。ただ、あの男と違い節度がありました。人妻を口説こうとするのに節度も何もあったものではありませんが、それでも、職場での立場や礼儀をある程度はわきまえるのが普通です。そういう意味では、あの男の態度は異常であり、また、それに不快感を示すどころか、受け入れるM子の態度も、それらを咎めようともしない職場も異常だと思いました。旦那の顔が丸潰れの異常な状況に強烈な嫌悪感を持たざるを得ませんでした。それをこの後もずっと、味合わされることになったのです。とはいえ、M子は人前ではあの男の態度を許しているだけで、M子の方から積極的に親しい接し方をすることはありませんでした。あくまでも「人前では」であり、そうでない場ではどうなのかは、知りませんが。
転職初年度、季節が秋から冬へと変わるころ、彼女の服装に違和感を覚えました。妊娠してる?常に上着を着ていたり、短めのスカートを身につけなくなったような気がしたのです。そして、ある小グループの忘年会の席で、その席には、あの不愉快な男がいなくて穏やかな気持で参加できたのですが、M子がアルコールを断るのを見て確信しました。彼女の口からも、実は妊娠していると明かされました。
年度末を迎える頃、M子は産休に入り全く会う機会もなく不愉快な状況を目にすることも無くなり、だんだんとM子への気持は薄れて何とも思わなくなっていました。そして、M子の出産を耳にしてからしばらくしたころ、職場の同僚の結婚披露宴に出席すると、M子の姿がありました。髪を茶色に染めていました。たかが髪を染めただけですが、美容室で勧められて染めただけかも知れませんが、私には少しショックでした。水商売をしている人とか不良のするこことというイメージは、ほぼ無くなった世の中になっていましたが、白髪染めでもない限り染めるのはタブーとされていた職場だったので、産休中とはいえ染めているM子を見て、彼女は軽い女なのかも知れないと思いました。
M子の産休が明けてからも、しばらくは彼女への興味は湧きませんでした。その頃の私は仕事に集中するようになっており、M子がどうのとか、言っているような余裕はありませんでした。しばらくは。
仕事に少し余裕ができたころ、再び、あの男の態度が苦々しく目につくようになりました。M子の産休中に結婚していましたが、そんなことは関係なく、M子に対しては相変わらずの態度でした。私の心も再びM子に惹かれるようになっていました。出張したら必ずM子にささやかなお土産を買うようになり、ちょっとした外出でもお菓子を買って帰ったりするようになりました。ささやかなモノとはいえM子だけに特別なモノを渡すには勇気が入りました。口説き文句を冗談ぽく話すことはあっても、同僚としての会話をする域を出ることのない距離感だったので、変に思われたら嫌だなと思いながら緊張して渡していました。でも、躊躇いもなく嬉しそうに何度も受け取るM子の態度に、産休前と比べ距離が縮まっている感触がありました。
いつの間にか夢にまでM子が出て来るようになっていました。あるとき、そのことをM子に話すと、その数日後に彼女も私が夢に出てきたと言いに来ました。私が一人になったのを見計らったように、それだけを言いに来たようでした。胸が高鳴りました。M子が私に特別な感情を抱いているのかもしれないと思いました。それ以降、休憩室、給湯室、ロッカールームと、M子が行くのを見ては、後を追うように行き、親しく話をするようになりました。お互いに意識した微妙な緊張感があったと思います。ただ、自分の気持をしっかりと伝える勇気はありませんでした。
その後、バレンタインデーを迎えました。私に渡すためのチョコレートをM子が用意している可能性が高いと思い、朝から落ち着きませんでした。M子の方を窺うと、彼女も何となく落ち着きなく時々、席を立っては座りを繰り返しているように見えました。
しばらくすると、M子は、私が目で追うのを確認するような視線を送りながらロッカールームへと入りました。たぶん、そういうことかと思いながら、私も後を追ってロッカールームに入ると、「ちょうど良かった。いつもお菓子を貰っているお礼です。」と言ってチョコレートが入っていると思われる包みを渡されました。M子の口調に緊張感があるのが分かりました。「ただのお礼?」と聞くと、M子は戸惑いながら何も言わずに出ていってしまいました。ただのお礼のはずがないのは明らかでした。言葉にしていないだけで告白しているも同然だと思いました。
その日の夕方、いつもなら子供のお迎えのために退勤しているはずの時間になってもM子の姿がありました。仕事をしているようなのですが、何となく落ち着かない様子でした。他にはあの男が残っていました。ただ、この時はM子に近づくそぶりすらなく仕事を続けているように見えました。胸騒ぎがして帰る気になれず、私も何をするでもなくM子が帰るのを見届けようと思って机に向かっていました。気付けば、この部屋に残っているのは、私とM子、そしてあの男の3人だけになっていました。この後、二人で何処かに行こうとしているのだろうか?だとしたらそれを見届けよう。そう考えて、それとなく遠目に様子を窺っていました。ところが、いつまでたっても一向に、どちらも帰ろうとせず、あの男はただ黙々と仕事をし、M子は時々立ち上がって廊下に出ては戻ってくるのを繰り返すだけでした。よりによってバレンタインデーに、揃って残っているのは、きっと何かあるに違いないと思いましたが、私の方が根負けして結局、先に帰ることにしました。今思えば、私が帰るのを二人してジリジリして待っていたに違いありません。帰ったふりをして、コッソリ監視することを何故思いつかなかったのか、今さら後悔しています。私が帰った後、二人きりになって一体何をしていたのか。そう考えるだけで、未だに腹立たしく苦しくなってしまいます。
結局、チョコレートを貰って以降、二人きりになって話すことがあっても、気持を伝えることが出来ないでいました。お互いに好意を抱いているからと言って、その気持を伝えてしまったら一歩踏み込むことになります。それをM子が望んでいないとしたら、却って彼女が距離をとってしまうのではないか。それが心配でした。
ある時、どうやってそれを知ったかは忘れましたが、M子の夫が単身赴任中であることを知りました。夫のいない間に、私に接近してくるというのはどういうことを意味しているのか。寂しさを紛らすため?そんな風には思えない。実は赴任先での夫の浮気が発覚したとか?色々と邪推しました。とはいえ、何となく、彼女に近づき易くなったような気がしました。
職場にM子と私の二人だけが残ったある日、彼女に気持を伝えることを決心しました。M子もそれを待っているのが、何となく分かっていました。あとは私が勇気を出すだけだと。「M子のことが気になって仕方ない」そう伝えました。M子は私と目を合わせることなく、少し緊張した表情で「私もです」と言っていました。「だって…好きになっちゃったの」と言うM子の様子をとても可愛いなと思いながら、抱き寄せキスをしていました。
M子と気持が通じ合った。M子が私の気持を受け入れてくれた。こんなに嬉しい気持になったのはいつ以来だろうか。職場のマドンナで、みんなのモノのはずのM子が私に対して特別な感情を抱いてくれている。そんな満足感もありました。そして、踏み込んではいけない領域に一歩踏み込んでしまった。少し怖い。そんな感情も持ちました。
矛盾した感情も湧き上がっていました。夫や子供がいるにも関わらず、こういうことをする女であって欲しくなかった。私の気持を拒絶し、私をがっかりさせて欲しかった。ここにいる美しく清楚な女性は、不貞を働こうとしている。そうあって欲しくなかった。矛盾しているのはわかっていますが、どうしようもない悲しい気持にもなっていました。
「でも、どうして?旦那が浮気したとか?」そんなことを私は口にしていました。図星でした。「でも、それを理由にしたくない。」M子はそう言ってましたが、それが夫を裏切る後ろめたさを失わせたというのが正直なところではないでしょうか。せめてそうであって欲しいと思いました。何の理由もなく男に走るような女であって欲しくない。そう思いました。
実はこのとき既に、単身赴任していた夫が戻ってきていて、一緒に暮らしていると、M子から聞かされました。そんな状況になっても、M子は私に気持を明かし、私と関係を持つことを望んでいる。迷いながらも、欲望に負けて衝動的にそうなってしまったのかも知れませんが、ある種の覚悟のようなものを感じました、
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