キーワードで探す
「俺は"踏み台"だったでしょ?」…セフレに言われてドキッとした、私の罪
とうもろ こしき 女性
公開日|2022.09.16
更新日|2022.09.16
「ごめん、こんな話がしたかったんじゃない…」
目の前のイケメンが肩を落としてそう呟く。
数ヶ月間想いを寄せたセフレに告白し、超やんわりと断られた私は、彼と口論になっていた。
今すぐ交際したい私 VS 結論を先延ばしにしたい彼 の、なんとも醜い争い。
でも、そんな状況を一転させたのは、彼の本心からの呟きだった。
彼「俺だって、ここ最近ずっとこしきちゃんと過ごしてきて、分かってるんだよ。こんなに居心地のいい人はいない。失いたくない。でも、こしきちゃんが俺に対して本気の恋愛感情を持ってるなんて最近まで知らなかった。だからずっと、お互いにそういう対象じゃないって思ってて…」
私「たしかに私、最初はあなたのこと好きじゃなかったもんね。"自分の婚活をうまくいかせるための精神安定剤"くらいに思ってた」
彼「うん、それ、そのまま俺に言ってたしね。俺は"踏み台"だったでしょ?正直、言われたときはショックだったよ。だから俺も割り切って、依存とか執着心を抱かないように接してた」
そう、私はもともと、彼を恋愛対象にしていなかった。
顔は好きだし、内面も嫌いじゃないけど、あらゆる面で自分とは合わないし、家族になりたいタイプではないな…と思っていたから。
なんというか、今思えば失礼だけど、"違う種類の人間"だと思っていた。
表向きはド真面目に、いわゆるエリートに囲まれてずっと生きてきた私にとって、彼のような破天荒な存在は周りに1人もいなかったから。
育ってきた環境も、生きていく上で大切にしている価値観も、何もかもが違う。
でもいつからか、私は彼の内面に惹かれ、勝手に好きになって、その想いをぶつけた。
そしてその気持ちが瞬発的に返ってこなかったからといって、腹を立てている。
なんて勝手なんだろう。
いや、そもそも彼が好きな女の子は私とは真逆のタイプ(小動物系のカワイイ女子)だから、私が初めから彼に好意を抱いていようがいまいが関係は変わらなかったと思うんだけど、それにしたって突然てのひらを返したような私の言動に、彼が困惑するのも無理はないと思った。
彼「それから、これは正直な話なんだけど…俺にとって、交際って軽い気持ちでするものじゃないから、ふたつ返事で即答はできなかった。前の彼女とも4年付き合ったけど、今はその頃よりも年齢を重ねた分、もっと覚悟が要る。次付き合う人とは結婚したいと思ってるから、本音を言うと、もう少し色々な人を見ておきたい気持ちもある」
なるほどなぁ、と思った。
彼は週7で出会いの場に行っていた私に比べて、異性と出会う機会が極端に少なかった。
もちろんイケメンなので、マッチングアプリやクラブで度々無双していたとは思うんだけど、実家暮らしで、平日は仕事が忙しく、土日はフルで私と会っていたため、女性と親しくなる時間はそんなになかっただろう。
彼「でも、多分どれだけ沢山の人に会っても、俺は最終的にこしきちゃんが良いって思うんだろうなって今すでに思ってて…だからもう会えなくなるのは絶対嫌だし、本気で困るから、今日から付き合いたいと思ってる」
こんな形で、彼から初めて交際の意思を伝えられた。
正直な人だなぁ、と思った。
「結婚前にもっと色々な人を見ておきたい」って、「まだまだ遊びたい」という欲望をオブラートにオブラートを重ねて言ってるだけじゃねーか!とも思ったけれど、正直まだ彼と結婚することまでは考えてなかった私にとって、その真剣さは予想外のものだった。
でも確かに彼の言う通り、「大切な契約は相見積もりを取って真剣に比較検討したい」と考える気持ちはすごく理解できるし、その感覚を捻じ曲げて、恋愛に未練を持ったまま自分と交際されても困る。
なので私は、彼のこの考えを最大限尊重することにした。
「だったら、バチェラーパーティーをするのはどう?」
私は嬉々として、今後の計画を語り始めた。
Next:『"バチェラーパーティー"で異性と遊び尽くそう!私の提案に、セフレが出した答えは…』
このお話は、私・とうもろこしきが体験した実話です。当時のメモ(日記)を見返しながら書いているので、セリフの中身までそのままの、完全ノンフィクションエピソードです。私の体験談をもっと読みたい人は、ぜひ note を覗きにきてね。
とうもろこしきのnoteの人気記事
▶︎ 100日以内にプロポーズする女
▶︎【セフレ→本命】 になりたい人へ
▶︎ とうもろこし記
著者プロフィール
とうもろ こしき
京大出身。在学中は祇園の高級クラブでホステスとして働いていた。
趣味は男女関係の観察・分析。仕事柄身についた対人テクニックを恋愛に応用する手法を書籍やSNSで発信している。
Twitter:@toumorokoshiki
note:https://note.com/club_monogoi
もっと読みたい!あなたにおすすめの記事はこちら
ログインをすると利用出来ます
コメントを書く